4月に入り大阪市立の小学校では入学式が行われた。今回は4年ぶりにマスクの着用を求めない入学式となった。

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大阪市西区の日吉小学校では…

先生:
ご入学おめでとうございます。みなさんは1年何組でしたか?

新1年生:
4組

先生:
すばらしい!

元気よく返事をするのは、新1年生の子供たち。

待ちに待った入学式だ。

4年ぶりにマスクの着用を求めずに入学式が行われる

大阪市西区の小学校では、新型コロナ対策として午前と午後の2回に分けて行われた。しかし、多くの子供たちがマスクを着けていない。

文部科学省が「4月からマスクの着用を原則求めない」という方針を定めたため、この小学校でも4年ぶりにマスクの着用を求めずに、入学式が行われた。

新1年生:
(Q.どんなことが楽しみ?)

お友達といっしょに勉強すること

保護者:
子供たちが、(幼稚園の)園庭で遊ぶ時は外していたけど、(室内に)戻ったら着けないといけなくて、それが「苦しい」って言ってたので、やっと外せるようになったのでうれしいです

新1年生:
(Q.マスクなしで入学式に来られてどう?)

うれしい

新1年生:
お友達1000人つくりたい

マスクなしでうれしい新1年生の弟とは対照的に、4年生のお姉ちゃんはちょっと複雑な心境のようだ

姉:
まだみんな外してないから、1人だけ外してたらどうかなーって

「外していいよ」と言われても、簡単にはいかないマスク問題。コロナ前のように戻るには、まだ時間がかかりそうだ。

“入学式マスクなし”でも、みんながすぐに外せるわけではないようで…

4年ぶりにマスクの着用が求められない入学式となった。

「マスク外せてうれしい」「みんなの顔が見られる」「マスクは苦しかった」

こんな声が聞こえ、子供たちはうれしそうにしていた。

しかし一方、マスクを着用している児童の姿もあって、保護者から「着けるのが当たり前になっている」という話もあった。

マスク着用は、“個人の判断”だ。しかし子供たちのマスクに関しては、こんなデータがある。

小・中・高校生に、マスクを外すことに“抵抗”があるか聞いた調査では、89.3%が「抵抗がある」と回答。

その理由としては、複数回答で答えてもらったところ

「恥ずかしい」56.7%
「自分の顔に自信がない」56.0%

こういった答えが半数を超えている。これに続いて、

「友達にどう思われるか不安」44.0%
「感染対策をしたい」26.9%

といった割合になった。感染対策よりも、恥ずかしいとか自信がないという答えが多くなっている。大人でもすぐに外すのは、抵抗がある。

そういった中で、大人は子供たちにどう向き合えばいいのか。子供がマスクの着用で迷っていたら、親はどう声をかければいいのか?

児童精神科の山口有紗医師によると、「4月は新学期が始まり、子供はストレスを感じる季節。子供の声を尊重することが重要」。そして、「どの選択をしても大丈夫」と伝え、声を聞くことが重要だということだ。

4月は新学期が始まり、生活が変わってストレスを感じる子供が多いことを、大人が理解しないといけない。

関西テレビ・神崎報道デスクは子供たちにとって、この間まで「マスクしなさい」と言われていたのに、4月から急に「マスクしなくていいよ」と言われてしまったら、「どっちやねん」となると思います。ですから「どっちでもいいんですよ。着けたかったら着けてもいいし、外したかったら外してもいいし。自分で決められるんだよ」と言ってあげて、子供の意思を尊重してあげたら一番だと思いますと話しました。

外すのも正しいし、外さないのも正しいと、子供の声をしっかり聞くことが大事になりそうだ。

(関西テレビ「newsランナー」2023年4月7日放送)

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