10人を乗せ消息を絶った陸上自衛隊のヘリの捜索が、自衛隊と海上保安庁によって行われている。
事故直前にヘリを目撃した人が当時の様子を語った。

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沖縄県の宮古島周辺で消息を絶った、陸上自衛隊の第8師団に所属するヘリコプター。
7日、現場海域で機体の一部を回収した船が港に戻ってきた。

船には、根本と思われるところからポッキリと折れ、中の素材がむき出しになってしまっている回転翼のようなものや「非常口」と書かれた窓枠のようなものが乗っているのが見える。

根本からぽっきりと折れ、中がむき出しになっている回転翼のようなものがみえる
根本からぽっきりと折れ、中がむき出しになっている回転翼のようなものがみえる
「非常口」と書かれた窓枠のようなものも
「非常口」と書かれた窓枠のようなものも

ヘリは6日午後3時46分、宮古島の分屯基地を離陸した後、わずか10分後の3時56分にレーダーから消え、消息を絶った。

現場の海域でヘリが搭載していた救命ボートなどが発見されたことから、防衛省は航空事故と断定。
FNNは事故直前のヘリとみられる機体を目撃した人に話を聞くことができた。

ヘリを目撃した人:
海上保安庁のヘリかなと思ったら自衛隊の色をしていたので、自衛隊のヘリがなんでここにいるんだろうと思っていました。

ーー高かった?低かった?
いつもはヘリが飛ぶのはちょっと顔を見上げるんですけど、少し低いなっていうぐらいで。

ーー何時ぐらい?
(午後)3時半から4時の間ですね。珍しいヘリだったのでやっぱり覚えていて、何か周りを見ているのかなっていう感じ。

10人の安否は依然不明…懸命の捜索続く

ヘリに乗っていたのは、熊本を拠点とする第8師団の坂本雄一師団長ら10人の自衛隊員。

坂本師団長は約5000人の隊員を擁する第8師団のトップの座にあるとともに、自衛官としての階級は「陸将」。第8師団長には3月30日に着任したばかりで、妻と2人の娘を東京に残し、熊本には単身赴任していたという。

坂本師団長(3月31日):
阿蘇等、有名な所がいっぱいありますので、この地域にほれて隊務をしていきたいなと思っています。

宮古島海上保安部・山添岳大警備救難課長:
今のところ手がかりはありませんが、全力で捜索しています。


10人の安否は依然不明。
自衛隊や海保などによる捜索はさらに体制を強化しながら、現在も続けられている。

(「イット!」4月7日放送分より)