値上げラッシュの中、なぜ値下げ!?
外食チェーンの「なか卯」が看板メニューの一つ「親子丼」を値上げではなく値下げ!?
卵が高騰するなか、なぜこのタイミングで値下げに踏み切ったのだろうか?

店の前に大きく掲げられたのは値下げを伝えるポスター。

丼物と京風うどんをメインとするチェーン店「なか卯」が4月6日午前11時から看板メニューの一つ「親子丼」を40円値下げ。親子丼並盛は490円から450円に引き下げられた。

取材で訪れた「なか卯 人形町店」は親子丼を食べる人でにぎわっていた。食べている人に聞いてみると…
親子丼を食べている人:
変わらずおいしいですよ

ーーどうですか?450円というのは?
親子丼を食べている人:
これは、今の時代にうれしいですよね
親子丼を食べた人:
安くなったのにびっくりです。逆に高くなるかなというのが昨今のあれ(流れ)かなと思っていたんですけれど

円安や原材料費の高騰を受けて、多くの商品が値上げとなる中での異例の値下げに喜ぶ人たち。
記録的高騰で28社が卵メニュー休止…
しかも親子丼に使われる卵の価格は鳥インフルエンザの影響もあって、記録的な高騰が続いている。

東京地区での卵Mサイズ1kgの平均卸売価格は去年1月の151円から今年3月には343円と倍以上に上昇。4月は6日現在で350円とさらに高くなっている。

こうした「エッグショック」の影響で、帝国データバンクによると上場している大手外食100社のうち28社が卵メニューの休止に追い込まれているという。

「なか卯」の逆張り値下げの狙いとは
それにも関わらず、なぜ「なか卯」は値下げに踏み切ったのだろうか?
「なか卯」販促担当・須田壮一さん:
より多くのお客さまに親子丼を召し上がっていただいて、たくさんファンになっていただければと思いまして今回値下げに踏み切りました。通常の2倍3倍とご来店いただければと思います

「なか卯」では、看板メニューの値下げで来店客を増やし、コストの上昇分を吸収したいとしている。

榎並大二郎キャスター:
今回の値下げが人件費にしわ寄せがいかなければいいなと思っていたんですけれど、見たところ「なか卯」を運営するゼンショーホールディングスは、この春に社員で平均9.5%の賃上げをしているんですよね。今回の値下げがいい循環となって非正規社員の皆さんも含めた賃金アップにつながることを期待したいですね
(イット! 4月6日放送より)