神奈川県・小田原市で、22歳の会社員の女性に性的暴行をしようとした疑いで、55歳の男が再逮捕された。1回目の逮捕同様、勤務先の上司をかたり、「あなたの体臭でクレームが来ている」などと言って、被害者をおびき出していたという。

「小田原に良い病院がある」とおびき出され

神奈川県警戸部署によると、無職の岩本正道容疑者(55)は、今年2月11日午後4時すぎ、小田原市内の宿泊施設内で、22歳の会社員の女性に、性的暴行をしようとした疑いがもたれている。逮捕容疑は、準強制性交未遂だ。

逮捕された岩本正道容疑者(55)(先月7日 戸部署)
逮捕された岩本正道容疑者(55)(先月7日 戸部署)
この記事の画像(12枚)

岩本容疑者は、事前に、女性の勤務先に電話。その際、本部の人間をかたって、「あなたの体臭でクレームが来ている」と告げたという。その上で、「小田原市内に良い病院がある」などと治療するよう勧めてきたとのこと。

「このままでは会社をクビになる」と信じ込んだ女性は、小田原市内に出向き、その後、言葉巧みに、宿泊施設におびき出されたそうだ。現場の部屋で、女性は、岩本容疑者から性的暴行を受けそうになり抵抗。その場を逃げ出して、会社に確認し、事件が発覚したという。

「性的関係を持て、体臭が消えるから」

岩本容疑者は、同じような「体臭クレーム」電話の手口で、別の会社員の女性を小田原市内のカラオケ店におびき出し、性的暴行をした疑いで、先月、逮捕されている。

戸部署によると、同じような「体臭クレーム」電話の手口による性的暴行事件は、多数確認されているという。
戸部署によると、同じような「体臭クレーム」電話の手口による性的暴行事件は、多数確認されているという。

その際、岩本容疑者は、勤務先の社長をかたり、「カラオケ店に男がいるから、性的関係を持て。そうすれば体臭が消えるから」などとウソをついて、女性を襲ったという。

被害者の女性は2人とも、勤務先の上司や社長からの指示と信じこまされ、抵抗できないよう状態で被害に遭ったとされている。

1回目の逮捕時と同様に、岩本容疑者は、調べに対して「記憶にない」などと容疑を否認している。他にも、同じような「体臭クレーム」電話の手口による被害が、多数確認されているとのこと。戸部署が余罪を追及する方針だ。

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(12枚)
社会部
社会部

今、起きている事件、事故から社会問題まで、幅広い分野に渡って、正確かつ分かりやすく、時に深く掘り下げ、読者に伝えることをモットーとしております。
事件、事故、裁判から、医療、年金、運輸・交通・国土、教育、科学、宇宙、災害・防災など、幅広い分野をフォロー。天皇陛下など皇室の動向、都政から首都圏自治体の行政も担当。社会問題、調査報道については、分野の垣根を越えて取材に取り組んでいます。