山形・白鷹町の深山地区に江戸時代から伝わる県の無形文化財「深山和紙」の紙すき作業が今、最盛期を迎えている。

町で“1人だけ”の和紙職人

白鷹町深山地区で400年以上前から受け継がれてきた和紙作り。

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地元の住民が農閑期の冬の仕事として行ってきたが、現在は町でただ1人の職人・高橋惠さんが、町内の工房で伝統の技法による和紙作りを続けている。

深山和紙職人・高橋惠さん
深山和紙職人・高橋惠さん

和紙作りには、楮(こうぞ)の木の皮をはぎ、ソーダ水で煮詰めた原料が使われていて、高橋さんは「桁(けた)」と呼ばれる木の枠で楮をすくい、繊維を均一に整えながら、一枚一枚、丁寧に作り上げていた。

3月は卒業シーズン、白鷹町では町内すべての小中高校の卒業証書に深山和紙が使われている。

深山和紙職人・高橋惠さん:手すき和紙は、一枚として同じものはない。「自分だけの卒業証書」と思ってもらえたらうれしい。何年かたって、「ここの和紙で卒業したんだよ」と言われるとうれしい

紙すき作業の最盛期は3月下旬までで、4月からは一般の人向けの体験会なども行われる。

(さくらんぼテレビ)

さくらんぼテレビ
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