大浴場のお湯の交換は年2回だけ。ウソの報告をしていた老舗旅館が物議を醸している。
1865年創業の老舗旅館で最大3700倍のレジオネラ属菌を検出
福岡県筑紫野市にある老舗旅館が大浴場の湯の入れ替えを年2回しか行わず、衛生管理について県に虚偽報告していたことがわかった。

問題が発覚したのは、1865年に創業した老舗高級旅館「二日市温泉 大丸(だいまる)別荘」。昭和天皇が宿泊したこともあるという。

旅館のホームページには、こう書かれている。

「1300年湧き続ける二日市温泉。奈良時代から今日、時代は変わっても変わらない天然温泉」

さらに…「自然の川と滝つぼをイメージした源泉掛け流しの大浴場」とも。

県によると、2022年11月、保健所の検査で基準値の最大3700倍のレジオネラ属菌を検出。

詳しく調べたところ、条例で週に1回以上必要とされているお湯の入れ替えを、年に2回しか行っていなかったことが分かった。

お湯をめぐっては、以前にも保健所から問題が指摘されていた。
違反行為は少なくとも2019年以降から
2022年8月に行った保健所の検査で、旅館の大浴場から基準値の2倍の菌が検出されたのだ。

しかし、このとき旅館側は、規定に従ってお湯を交換していたなどと説明していたという。

旅館側は、衛生管理が不十分で虚偽報告をしていたことを県に認めており、違反行為は、少なくとも2019年以降から続いていたという。

近隣住民は「信じられないです。自分のところでも毎日(お湯を)替えているのに」「この辺では有名な名所なんですよね。それを傷つけられた」と話した。
旅館の担当者はFNNの取材に対し、「改善していて今は問題ありません。きょうも通常通り営業しています」と回答。

県は、罰則の適用も視野に検討しているという。

(「イット!」2月24日放送より)