今や、生活に欠かせない存在となった“スマホ”を子どもに持たせることも珍しくなくなっただろう。一方で、スマホ利用にはさまざまなトラブルも考えられる。
そこで、父親が初めてスマホを手にする息子にマニュアルを作成。丁寧な内容に対する称賛と共に、受け取った息子さんの反応がTwitterで話題となっている。
父親作の“スマホマニュアル”に息子「やだ」
母親のジュンさん(@fkjk)は12歳の息子さんに、小学校卒業を前にスマホを渡すことにしたという。今までキッズケータイなども持っていなかったため、父親がマニュアルを作成し、家族のLINEグループにその内容を送った。

マニュアルでは「約束」と題し、内容は「通信回線について」「お金について」「やってはいけないこと」の全部で3項目。
「通信回線について」では、まずスマホのやり取りには通信回線を使うことを紹介。その上で、通話で使用する“電話回線”、月に使える量が決まっている“モバイルインターネット回線”、無料でできるだけつなげるようにするといい“WiFi回線”と、3つの回線の特徴などを解説している。
次の「お金について」では、スマホで読める漫画やアプリなどにはお金がかかることがあると説明。しかし、子どもひとりでは買うことができないため「相談してね」と呼び掛けている。

最後の「やってはいけないこと」では、ご飯を食べながらや歩きながらの“ながら使用”、個人情報・パスワードなどの“情報の扱い”、そして、怪しいウェブサイトへの”アクセス”を挙げ、基本的な禁止事項を丁寧に記載していた。
例えば個人情報の部分では、「自分の情報は慎重に」として、「自分の電話番号や本名、アカウント名をよく知らない人に教えたり、インターネット上のどこかに書き込んだりしたら危ない。それを悪用する人がいるかもしれません」とある。

わかりやすくまとめられたマニュアルは、子どもでもしっかり理解し守ることができそうな内容だろう。しかし、マニュアルに対する息子さんの返答は、父親が送ってから間髪入れずに「やだ」の一言だったというのだ。
この反応にTwitterでは、「かわいいwwwwwやだww」「息子ちゃん強いwww逆にしっかりしてるのかもね」といった息子さんへの反応だけでなく、「マニュアルめちゃめちゃよく出来てるやん」「マニュアル是非参考にさせていただきたいです」といったマニュアルへの称賛の声も多く寄せられ、7万のいいねが付く反響となっているのだ(2月27日時点)。
「うまくスマホと付き合ってほしい」
息子さんは何に対して「やだ」と言ったのだろうか?そして「やだ」と即答したものの、現在はマニュアルを守っているのかも気になる。
ジュンさんに話を聞いてみた。
ーーなぜスマホを渡すことにしたの?
「そろそろ小学校卒業だし、仲のいい友達たちとLINE交換がしたい!!」と散々お願いされていたので、卒業まであと少しになった2月のタイミングで渡しました。

ーースマホを手にした息子さんの反応はどうだった?
「クラスのみんなは持っているのに自分だけ持っていない」と言って、ずっと心待ちにしていたので、ものすごく喜んでいました。(“子どもあるある”で、「みんな」といっても一部の子たちだけだと思いますが…!)
ーーマニュアルを渡すことにした理由は何?
夫いわく「よくYouTubeを見るため、モバイルインターネット回線だとあっという間に通信料上限に達するので、そこはしっかり説明したほうがいいと思いました」とのことです。
いろいろと危ないこともあるし、うまくスマホと付き合ってほしいので、最初にちゃんとルールを教えようと思いました。夫がスマホアプリの会社の人なので、マニュアルを作ってもらいました。
ーーマニュアルを見てどう思った?
「もう少し小学生にも分かりやすく書いたほうがいいのでは??」とちょっと思いました!

ちなみに、投稿が話題になっていることについて、作成した父親は「マニュアルをお褒めいただいたので、嬉しく思っています」と喜んでいたという。
「やっぱりそう来たか~」息子は反抗期
ーー息子さんの「やだ」という返答は何に対してだと思う?
反射的な「やだ」だと思います。反抗期であいさつ代わりによく「やだ」と言っているので…。

ーー息子さんはどんな子?
週刊少年ジャンプとゲームが大好きな、ごく普通の小学生男子です…!変なアイマスクや龍の剣とかを集めています。
ーー「やだ」の返答をどう思った?
「あ~、やっぱりそう来たか~」と思いました。夫も笑っておりました。
ーーその後、どうしたの?
「そういうことを言うのは冗談でもよくないよ。真面目にルールを守らないとスマホを安心して渡せないからね」と、よく言って聞かせました。
ーー現在、マニュアルは守っている?
ご飯を食べながら見ようとするので注意しています。それ以外は今のところ、節度を持って使っている様子なので見守りたいと思います。

「やだ」の返答後、改めて話し合いをしたことで、息子さんはしっかりとマニュアルを守ることを約束してくれたそう。その後は現在まで、ご飯中にスマホを触ってしまいそうになることはあるが守っているようだ。
なお、反抗期であっても父親と息子の仲は良いようで、「宿題教えて」といったやり取りをLINEでしているという。早速、家族交流の1つの手段としてスマホが活躍しているようだ。
キッズケータイとか何も持っていなかった12歳息子が小学校卒業を前についにスマホを手にした。夫が作って息子に送った丁寧なマニュアルと、簡潔な息子の返事 pic.twitter.com/eOMKWCQNPL
— ジュン (@fkjk) February 15, 2023
現在すでに親が監視して制限するペアレンタルコントロールで時間制限などをしているそうだが、もしマニュアルを破るようであれば、その条件をもっと厳しくすることを検討しているという。母親のジュンさんが言うように、息子さんにはうまくスマホと付き合っていってほしい。