自民党の小野寺安保調査会長は15日、過去に日本の領空内で確認された気球型の飛行物体が「中国の無人偵察用気球であると強く推定される」と政府が発表したことに関連して、「中国のものと把握していたのに、今まで抗議していなかったということであれば、大きな問題だ。日本の防衛にとって、大きな穴があるのではないか」と指摘した。
防衛省は14日、20年6月など、過去に日本の領空内で確認された3件の気球型の飛行物体について、「中国の無人偵察用気球であると強く推定される」と発表した。
これに関連して、自民党の小野寺安保調査会長は15日の自民党の会合で、「今まで中国のものということを把握できていなかったのであれば、大変大きな問題だ」とした上で、「仮に中国のものと把握していたのに、今まで抗議していなかったということであれば、さらにもっと大きな問題だと思う」と指摘した。



さらに「今回の事案が日本の防衛にとって、大きな穴があるのではないかと心配をもたらす事例だと思う」と懸念を示した。
日本政府は14日、中国政府に対し、外交ルートを通じて、事実関係の確認や、「今後このような事態が生じないよう強く求める」とともに、「無人偵察用気球による領空侵犯は断じて受け入れられない」と申し入れている。