「3月13日」が、私たちにとって「マスク」とお別れする日になるのか?政府はこの日から屋内・屋外を問わず"個人の判断"に委ねる方針を決定した。

ついに!マスク「個人の判断」へ

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岸田文雄首相:
卒業式においては換気など感染対策を講じた上で、国歌斉唱・合唱を除き、児童生徒・教職員はマスクを着用しないことを基本としたい

2月10日朝、埼玉県内の小学校を視察した岸田首相。「決して着脱を無理強いすることがないよう求める」とした上で、卒業式はマスクを外しての実施を可能とする考えを示した。

政府は新型コロナの法律上の位置付けを、5月8日から季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に引き下げる予定だが、それに先駆けてマスクの着用の緩和に大きくかじを切る形となった。

「マスク」外したい人:
世間のルールとして、それで問題ないんだったら、気持ちよく外せるのでありがたいと思います

「マスク」着用を続けたい人:
くしゃみされたときには「あっ!」ってなったりとかね。
自分は着けていきたい。自分が着けておけば、周りの人の菌は防げるかなと思うので。自分の身は自分で守ればいいのかな

「マスク」外したい人、着けたい人、判断分かれる。お店はどう対応?

世間の判断が分かれる中、マスク生活が染みついた私たちの生活はどう変わるのか?まず「飲食店」の判断。大阪・ミナミにある「串かつだるま」。

店内は昼前から満員!すっかりお客さんも戻っていた。今はお客さんに食べるとき以外は、マスクの着用をお願いしているそうだが、3月からはどうなるのか。

串かつだるま道頓堀店 中嶋隆晴店長:
お客さまの判断で着ける、着けないはお願いしようかなと思っています。大きな声でしゃべったりとか、団体で騒いでいたら、こちらから注意させていただこうと思っています

お客さん:
外では外して、店の中に入るときは、気使って着けるかな。
僕は絶対外します。みんながマスクを外してもらった方が過ごしやすい。

この店ではスタッフは引き続きマスクを着けるということだ。

また大阪府内に9店舗あるこのステーキ店では、お客さんには「判断を任せる」一方で、スタッフについては「マスクを外す」ことも検討している。

1ポンドのステーキハンバーグ タケル 中西和慶店長:
会社で外そうというタイミングが来たら、外すことも検討しております。外すと表情も見えますし、僕たちも笑顔でお客様を迎えられるので、外すメリットはたくさんあると思います

続いて「買い物」する時はどうなる?大阪・北区にある「大丸梅田店」。現在、客にはマスクの着用や入店の際の消毒や検温をお願いしている。

大丸梅田店 広報 樋口陽子さん:
(今後については)お店としましてはこれから検討中でございます

マスクの緩和で期待することもあるようで…

大丸梅田店 広報 樋口陽子さん:
お顔をお出しする機会が増えれば、メイクとかファッションとか印象良くしたいという商品の動きも変わってくるのではないかと期待しています

そろそろマスクを外して遊びたいという方に朗報も。東大阪市にあるこのボウリング場では、これまで距離をとってハイタッチする「エアハイタッチ」の推奨、だまって投げる「黙投」などの感染対策をとってきましたが… 

記者リポート 2月10日:
皆さんマスクを着けてボウルを投げていて、声は出さずに楽しんでいます

「エアハイタッチ」もまだ続いていました。さて3月からはどうするのか?

HOSボウリングスペースhit 名倉祥平支配人:
マスクは(お客さんの)判断にお任せする。その代わり空気の換気であったりとか、ボウルの消毒は、引き続きやっていこうと思っています 
(Q.エアハイタッチはどうする?)
コロナ前の(ハイタッチを)普通にやっていただいても大丈夫っていうので、やっていく予定をしています

マスク着用が緩和される3月は花見の時期。多くの人が訪れる見込みの京都市のホテルでは、今後もこれまで通り宿泊客にマスクの着用をお願いする方針だ。

京都プラザホテル 清水洋平支配人:
安心・安全でないといけませんので、一旦は今まで通りを続けていくだろうと思われます

高齢者施設では今後もマスク着用を推奨

一方、中に入るには「抗原検査」が必要なほど今も厳重に感染対策を行っているのが、高齢者施設だ。取材スタッフが検査を受け中に入ると、利用者が家族と面会をしているところだった。

面会の様子:
きょうは特に寒いですよ。
ちょっとね、そうかもわからないね。

新型コロナウイルスの流行前は自由に面会ができましたが、今は月に1回、30分以内がルール。もちろんマスクが必要だ。

面会の様子:
うっとうしいもんね。でもこれ(マスクとフェイスシールド)してたらね、病気がうつらないからいいよ

面会に来た家族:
フェイスガードがなくなれば、もうちょっと顔がよく分かるのかな。我々は外から来るんで、マスクはするのかな。高齢者ばっかりの施設なんで、そこは我慢するところかな

政府は、高齢者施設に対しては、今後もマスクの着用を推奨する方針で、“脱マスク”も可能となる世の中とは状況が全く異なる。

オレンジ池田 平野泰典施設長:
福祉関係者、医療関係者は対象者と密接に、近距離で接することが多いので、飛まつ感染をさせてしまうリスクが多い。そういったところで就労する者は、リスクを踏まえたうえで対応が必要なのかなと考えます

マスクを「着ける」「着けない」考えはさまざまですが、誰もが笑顔で歩ける日が来るのか。

新幹線では「外してOK」だが通勤ラッシュの電車では「着用推奨」

政府はマスク着用について、「原則、個人の判断に委ねる」方向で調整している。緩和されるのは3月13日からということだが、引き続きマスク着用を推奨する場面も。

 10日の専門家会議では…
・新幹線や高速バスでは外すことを容認
・通勤ラッシュなどの混雑したバス
・電車内では着用を推奨
・病院・高齢者施設に訪問する場合も着用を推奨

以上の方針となる見通しだ。

関西テレビ・神埼報道デスクは、「なんでマスクをするのか。自分を守る効果は多少ありますが、それよりも自分が無症状でウイルスをばらまくことを防ぐ、拡散させない意味合いが強いです。世の中まだウイルスがなくなったわけではないので、万が一に自分が感染したときに、人に広げないためにマスクをしておくものだと理解していれば、外す・外さないを自分で判断できるのかなと思います」と話した。

屋内でのマスク着用について調査 「今のままでよい」が「原則不要とすべき」の倍

今、世間ではマスク着用についてどう思われているのか?先月行ったFNNの世論調査で、「屋内でのマスク着用を原則不要とすべきかどうか」聞いたところ、
 ・「原則不要とすべき」と答えた方が31.9%
 ・「今のままでよい」と答えた人がおよそ倍の64.4%

 となった。

この数字のまま、現実の世界にあてはめますと、これからもマスクをしている人の方が多くなる。そうすると少数派のマスクを外した人は気まずくなって、もめることがあるかもしれない。

(関西テレビ「報道ランナー」2月10日放送)

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