江戸時代に土佐藩を治めた大名・山内家の献立を再現した新メニューを高知市の老舗旅館が開発した。“殿様気分”が味わえる豪華な料理には「歴史のロマン」というスパイスが利いていた。
約1年かけて料理を考案
男性を感動させたのは豪華絢爛なお膳。
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めっちゃうまい!めっちゃうまい
高知市の老舗旅館・土佐御苑で2023年の秋から振る舞われる新メニュー「土佐山内御膳料理」だ。
カツオのタタキやユズを器にした「なます」など、高知県産の食材をふんだんに使っている。
土佐御苑は高知の歴史や食を生かし新たな観光資源を作ろうと、約1年かけて11種類の料理を考案。2月6日に旅行会社や県観光コンベンション協会の職員などにお披露目した。
県観光コンベンション協会の職員:
ユズのなますは爽やかで高知らしいと思いました
土佐山内家に伝わる正月料理の献立
メニューの元となったのが「土佐山内家に伝わる正月料理の献立」だ。食材や調理方法を現代風にアレンジしながら再現している。
例えば、献立に表記されていた食材は「いり鶏」と梅。
何の肉か分からなかったため、料理長はニワトリやキジなど数ある鳥の中から、梅との相性を考え土佐鴨に決めたそうだ。
川辺世里奈アナウンサー:
上品な味!焼いたカモ肉は香ばしくて味もしっかりしています。梅のソースでさっぱり食べられます。同じようなものが山内家で食べられていたと思うと、わくわくします
献立の資料を提供した高知城歴史博物館の館長も舌鼓。
高知城歴史博物館・渡部淳館長:
背景にどういう物語があるかと思いながら食べると普通の料理じゃなくなりますね
「ロマン感じる」「感動した」
豊臣秀吉や徳川家康に仕え、土佐一国の藩主にまで上りつめた山内一豊。
出身地の尾張(現在の愛知県)から土佐にたどり着くまでの歴史に思いをはせてもらおうと、お膳には各地の特産品も使われている。
旅行会社の高知支店長:
ロマンを感じます。土佐の歴史とか素材でまだまだ知らないところがたくさんあるなという食になっていて感動しました
土佐御苑・横山光伸専務取締役:
高知の体験、非日常のお料理ということで“山内のお膳”を作らせていただきましたので、楽しんでいただいて高知の思い出として残していただきたい
「土佐山内御膳料理」は土佐御苑で2023年の秋ごろから提供される予定だ。
また、会場では牧野富太郎博士に敬意を表し、県産の野菜を使って作った「土佐ボタニカルランチ」も紹介された。ゴールデンウィーク後に土佐御苑などで提供を開始する予定だ。
(高知さんさんテレビ)