1月下旬の強烈寒波では、踏切で車がスタックし、列車と接触する事故が各地で相次いだ。大きな事故につながるおそれのある踏切でのスタック。適切に対処するにはどうすればよいのだろうか? 専門家に聞いた。

まずは車から降りて非常ボタン

大雪により、各地で発生した車のスタック。車輪が雪にはまり、動かなくなるトラブルだ。

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中でも危険なのが、踏切内でのスタック。1月26日、新潟県では、踏切でスタックしたトラックが特急列車と接触した。けが人はいなかったが、大事故につながりかねない危険な状況だった。

JAF島根支部・安井俊久さん:
レールが鉄でできているので、雪の積もり具合によっては、レールでスリップして動かなくなるケースがある

では、踏切内でスタックした場合、どのように対処すればよいのだろうか。

岡部楓子キャスター:
スタックしてしまった場合、まずは車から降りて、非常ボタンを押してください。その上で踏切の外へ出て、ボタンの下に記された番号に電話します

JAF島根支部・安井俊久さん:
(鉄道会社の)保線員の許可がでないと作業できない場合があるため、必ず表示されている電話番号に電話してください

JAF島根支部・安井俊久さん:
非常ボタンを押したあと、列車は徐々にスピードを落とすが、すぐには止まらない可能性があります。また、小さな踏切など非常ボタンが設置されていない場合、車の助手席に搭載されている「発煙筒」をつけることも、危険を知らせる一つの手段

スタックの発生を鉄道会社、列車の運転士にできる限り早く伝える。

「ギアをローギアに」 スタックを防ぐポイント

そのうえで、重大な事故につながりかねない踏切内でのスタックを防ぐため、注意すべきポイントを聞いた。

鳥取県東部自動車学校・門脇晃一さん:
交通量が少ない踏切は路面が悪いので、極力避ける

雪が降るときは、踏切の通行を避けるのがベストだという。
もし、スタックしてしまった場合には…。

鳥取県東部自動車学校・門脇晃一さん:
ギアは、ローギアにする。アクセルを多めに踏んでしまうと、タイヤが空転してしまうので強く踏まない。1回下がって、前進、後退を繰り返す。そのまま行こうとすると空転するので、少し下がることで勢いをつける

しかし、あくまでも大事なのはスタックしないことだ。踏切に進入する前に一時停止、しっかりと左右確認、こうした基本的なルールの徹底が重要だと強調する。

鳥取県東部自動車学校・門脇晃一さん:
踏切の奥に自分の車が入るスペースがあるかどうか、歩行者が歩いてきているときに無理に行こうとすると、歩行者を避けようとして脱輪することも考えられる

鳥取県東部自動車学校・門脇晃一さん:
安全確認は、ただ列車を見るだけでなく、前方の状況を含めて確認する

まだまだ続く雪の季節。
トラブルへの対処法を改めて確認しておくことが、ドライブ中の不測の事態に備えることになる。

(TSKさんいん中央テレビ)

TSKさんいん中央テレビ
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