いよいよ始まった2023年。どんな1年になっていくのでしょうか。その予測をひもとく鍵が「ヒット商品」です。
私達の生活に関係するものやグルメなど、様々なヒット予測から2023年の流行を徹底分析していきます。

2023年ヒット予測 サービス・イベントのトップ10

まずは、年が明けてから出された消費者経済総研の最新のヒット予測、サービス・イベント部門のトップ10をみていきます。

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1位「NISA」
2位「転職・副業マッチングサービス」
3位「増税決定?」
4位「昭和~平成初期アイドル・アーティスト」
5位「加工不可 SNS&アプリ」
6位「音声(話すアプリ・音声本)」
7位「時短ジム」
8位「位置情報共有アプリ」
9位「3~4倍速再生アプリ」
10位「本の要約サービス」となっています。

この中でも注目なのは、5位の「加工不可 SNS&アプリ」
代表的なものは「BeReal」(ビーリアル)というアプリ。予測できないランダムなタイミングでアプリからの通知が来て、2分以内に自分の写真を撮って投稿しなければいけない、という、不意打ちのSNSです。もちろん画像の加工も不可能なので、友人たちの“まったく盛れていない”リアルな生活が垣間見られるということで、アメリカではすでに大流行。日本での流行も予測されています。

さらに10位の「本の要約サービス」
「flier」(フライヤー)はサイトに会員登録すると、料金プランに応じた冊数の本の要約を読むことができます。1冊あたり10分程度にまとめられています。累計会員数は100万人を超えています。

この「flier」はどういった人に人気なのでしょうか。
消費者の立場から、経済をわかりやすく解説する消費者経済総研のチーフ・コンサルタント、松田優幸氏に話を聞きました。

消費者経済総研 チーフ・コンサルタント 松田優幸 氏:
主に通勤・通学の時間を有効活用する人たちに人気だと思います。1冊の本が普通に読んだら5時間くらいかかってしまうところを10分で読める。さらに、スマートフォンで電車の中で読むだけではなくて、音声で聴くこともできます。なので、満員電車でスマホが見られない状態であっても、イヤホンさえあれば本の要約5時間分を10分、2倍速もできるので、5分で耳から聴けたり、満員電車の中でも有効活用できる優れたサービスだと思います。
どちらかというとラインナップはビジネス系が多いですが、旦那さまの付き合い方をテーマにした「夫のトリセツ」なんていう本もありますから、例えば主婦の方もおうちで家事をしながら音声で夫の取説を学ぶということもできると思います。

「節約疲れ」や「タイムパフォーマンス」がポイントに

これらのランキングの傾向について松田氏は…

2位の「転職・副業マッチングサービス」については、物価高で「節約はつまらない・疲れた」という声が多く、賃金が上がらず増税の流れもある中で、お金を増やすマインドに変えていく流れがあるのではと分析します。

さらに、「時短ジム」「3~4倍速再生アプリ」「本の要約」に関して、かけた時間に対する成果や満足度、いわゆる「タイパ(タイムパフォーマンス)」を幅広い世代が重視するようになっていることのあらわれと分析しています。

消費者経済総研 チーフ・コンサルタント 松田優幸 氏:
2023年はこういったトレンドが強まってくると予想しています。やはり2022年あたりから始まった値上げラッシュによって物価高が起きました。お金が大変厳しい状況が生まれました。もしかしたら2023年増税が決まってしまう可能性もありますので、お金に対する意識が強まってきている。その中で節約疲れや節約がつまらないとなってきたら、やはりお金を増やす方に意識が向かうのではないかというところです。
その中でも、副業については様々なマッチングアプリサービスがありまして、ノウハウを提供する人とノウハウを受ける側の人、結構いいお金になったりします。そのマッチングアプリのサービスがすごく伸びているので、すでに副業がどんどん伸びている。さらに2023年転職が伸びてくるだろうと予測しています。

2023年ヒット予測“NEXTグルメ”

続いて、クックパッドの「食トレンド予測2023」を見ていきます。

まずは「ポチャ」。韓国風居酒屋「ポチャ」の雰囲気を楽しめる料理を家で作ったり、テイクアウトで楽しんだりということがはやるのではないかという予測です。

続いては「豆ヌードル」。エンドウ豆や大豆で作られた麺です。低糖質・高たんぱくのため、生活習慣病のリスク低下など健康面で注目されています。

続いて「プヂン」。ブラジルのスイーツで、やや固めのプリンがココアスポンジの上に乗っていて濃厚な味わいが特徴です。

さらに「ロゼ料理」というものも。韓国料理の辛さを、牛乳や生クリーム、ケチャップなどを合わせてマイルドにした「ロゼカラー」の料理がはやるのではないかという予測もされています。

この中に、もうすでに日本で人気が出ているものはあるのでしょうか。

消費者経済総研 チーフ・コンサルタント 松田優幸 氏:
この中では「プヂン」です。他はわりと料理をするスタイルについて注目されていますが、「プヂン」はプリンの中で少し個性のあるプリンということで話題を集めています。基本的に定番のプリン系は人気なのですが、そういった個性が加わることによってブレークということで「プヂン」に注目です。

ここまで様々なヒット予測を見てきましたが、どんな1年になっていくのでしょうか。

消費者経済総研 チーフ・コンサルタント 松田優幸 氏:
“株活”、「株」式投資で「活」動する1年です。
ヒット予測の1位「NISA」ですが、NISAは非課税措置で非常にお得な制度になっていますから、2023年は株式相場非常に買い時かと思いますし、そういった制度を有効活用して“株活”してお金を増やす。そういうことで私も1位は「NISA」にしたのですが、“株活”の1年というふうに思っています。

(めざまし8「わかるまで解説」1月5日放送)