感染が急拡大する中国で今、目につくようになったのは、車の中で点滴処置を行う“ドライブスルー点滴”ともいえる光景。
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北京市では、発熱外来を受診する人が1週間で16倍に達するなど、医療機関はパンク状態。
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ドライブスルーだけでなく、冬の寒空の下での“青空点滴”まで行われている。人々は防寒着を着込んではいるが、寒さによる体調の悪化も懸念される。
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そして、根拠に乏しい情報に振り回される人々の姿も…。
中国東部の江蘇省にある青果市場。人々が“ある物”が入ったダンボール目掛けて殺到している。
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その物とは“レモン”。きっかけは、ある病院の院長が「コロナの軽微な症状にはレモンをお湯に浸して飲むといい」との発言。
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各地で買い占めが一気に進み、中国メディアによると、レモンの卸値が1週間で2倍~3倍に跳ね上がったという。
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別の市場では、奪い合いが起きて段ボールが壊され、レモンが辺りに散乱する一幕もあった。
「コロナ風邪のようなものだ」専門家の一転する見解
混乱が続く中国で、今、ある専門家の発言が波紋を呼んでいる。
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中国・感染症専門家 鍾南山氏:
99%は1週間程度で回復できます。(オミクロン株感染について)肺炎になるのは極めて珍しい。
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「オミクロン株感染の99%が1週間で回復」と語る鍾南山氏は、政府のコロナ専門家チームのトップを務める人物で、日本の政府分科会・尾身茂会長のような人物。
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鐘氏はこれまで国営メディアなどを通じ、コロナの脅威を伝えてきた。しかし、ここにきて、「現在の感染は“コロナ風邪”のようなものだ」と発言する姿が取り上げられるようになったのだ。
急激に広がる感染 物流企業にも影響が…
この見解が一転したかのように見える状況に、中国国内のSNSでは「ウソをつくな」「このじいさんはもう表に出るな。晩節を汚している」といった怒りの声もあがっている。
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上海に本社を置く日系の物流企業でも影響が広がっているという。
上海丸協運輸有限公司 田中秋広さん:
北京の方は倉庫の現場を中心に、約20名ほど雇用して運営しているが、(トータルで)そのうちの19名が感染しておりまして。まさかここまで急激に身近で感染が広まる、拡大するとはちょっと想定以上な印象を受けました。
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“ゼロコロナ”から“ウィズコロナ”へ。急激な政策変更による混乱が解消される見通しは立っていない。
(「イット!」12月16日放送分より)