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10月、札幌市。「深くおわびいたします」と謝罪する宗教法人の代表に向かって、「おわびはいいですから」と、利用者からいら立つような声が上がっていた。

経営破たんした、札幌市の納骨堂を巡るトラブルだ。宗教法人の代表が鍵を持ったまま雲隠れしたことで、利用者は、遺骨を引き取れない状態が続いていた。

そして約2カ月後の12月14日、ようやく遺骨の引き取りが始まり、納骨堂には家族など利用者が続々と訪れた。競売で落札した不動産会社が、遺骨を返却するため、一時的に納骨堂の扉を開けたのだ。

雲隠れから2カ月…ようやく遺骨取り戻すも使用権放棄求める“誓約書”

ようやく遺骨を取り戻した利用者は、「一日も早く持って帰りたかった。正直ほっとしている」「ようやくあったかいところに連れて帰れて、年を越せる」と胸をなで下ろした。

しかし、遺骨引き取りの条件として、ある約束を交わしたという。
不動産会社から利用者に配られた誓約書には、遺骨の引き取りと同時に、納骨壇の使用権の放棄を求める旨が書かれていた。

遺骨を引き取りに来た人の中には、「私も初めて聞いたので、おかしいと思います。(不動産会社が)引き継いでくれると思っていた」と戸惑う様子も。

利用者たちは、年の瀬にやっと遺骨を取り戻せたものの、まだこの騒動は落ち着きそうにない。

(「イット!」2022年12月15日放送分より)

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