ゼロコロナ政策が崩壊して1週間。
中国では、街から人が消える事態となっている。
配達スタッフに感染広がり…大量の段ボール箱が野ざらしに
野ざらしにされた、大量の段ボール箱…。
新型コロナの感染拡大が続く中国で最近、目につくようになった光景。
この記事の画像(19枚)「配達物が山のように積み上げられているわ…」
投稿者によると、この段ボールの山は、配達されずに滞っている宅配物。
配達スタッフにも感染が広がっているためだという。
街から人が消えた…
感染者が爆発的に増える一方、その数の把握ができなくなり、事実上破たんをしたとみられる中国のゼロコロナ政策。
東北部・瀋陽市の地下鉄構内は、1週間前の大混雑ぶりが嘘のように人がいなくなった。
北京市内のショッピングモールを訪れても…
FNN北京支局・山田公次郎カメラマン:
お店の中には全然人がいません。
いつもなら会社帰りの人でにぎわうフードコートも、全然、人がいません。
このフードコート内で人を探すと…
ようやくひと組の姿を発見。
モール内の広場では、数少ない親子連れが広いスペースを使って、ローラースケートやバドミントンをしていた。
連絡は当日の朝…日本人学校は突然、オンライン授業に
中国政府が“事実上のウィズコロナ”に舵をきって1週間。
市民生活への影響は、既に至る所に及んでいる。
陽性や感染疑い事例が多発し、突如14日から、全生徒オンライン授業に切り替わったという上海市東部の日本人学校。
子どもがこの学校に通っている伊藤さん一家に連絡が来たのは、当日の朝だったという。
上海在住・伊藤早織さん:
とりあえず細かいことはこれから決めますので、学校に来なくていいです(と言われた)。理由もどこかの学年で陽性者が出たとか、学校の先生が(陽性になった)とか、そういうのも何もわからないまま。
政府によるウィズコロナの急な方針転換にも戸惑っていた。
上海在住・伊藤早織さん:
思っていたウィズコロナと違いましたね。今の政策になってからは、とりあえずマンションから出ないようにしていて、ただ主人は出かけていて、家の中も嫌な感じというか、主人が感染していたら一家全滅してしまうのかなとか。
“マスク価格のつり上げが始まっている”
混乱の度が増す中で、さらなる問題を指摘する声も上がり始めた。
市民の不安が高まる今、“マスク価格のつり上げが始まっている”というものです。
「3日前に注文したマスクの値段が4倍に値上げ。最初の値段なら配送しないと言われた」
「国の危機に乗じて荒稼ぎしようというのですか?」
習近平政権が主導してきたゼロコロナ政策の“ひずみ”が露わになる中国。
このゼロコロナ政策についてWHO(世界保健機関)の幹部は新たに「厳格な行動制限は感染の拡大防止に効果がなかった」と指摘した。
(「イット!」12月15日放送)