岐阜県のほぼ中心に位置し、和紙の産地としても知られている美濃市に、地元で知る人ぞ知る、歴史あるアイスモナカがある。
「添加物使わない」初代からの製法守る
そこは、まるで喫茶店のような外観。

店のマークは、ライオンがアイスクリームを食べているデザイン。

地元の人々にこよなく愛されている美濃市俵町の「末広堂美濃アイス」だ。

1954年創業の「末広堂」は、2022年に市制68年目を迎えた美濃市と「同じ年」。

アイスモナカは、バニラ、あずき、抹茶、きな粉、柿、桜の6種類がある。

店主:
68年前だから砂糖とかが少なくて、甘いものにみなさん飢えている頃で、合成甘味料が出回ってきて、おじいちゃん(初代)がちょっと一口舐めたんですよ、僕子供の頃で見とって覚えていたんですけど。舐めたら、「気持ち悪い、こんなの使えんわ」って言って。それからずっと、添加物は使わないアイスクリームの製法を(初代から)続けています
原材料は、乳製品と砂糖のみ。

シンプルな作りだからこそ、長年愛されてきたテッパンのアイスモナカだ。

しかし、無添加だからこその悩みもあるという。
店主:
1か月くらいすると、味とか風味が無くなっちゃうんですよ。添加物が入ってないから。だからこだわりって言うと風味を1か月経っても無くさない方法ということで、真空パックにするんです。アイスクリームの真空パックって世の中にないんですけど…
出来たらすぐに真空パックにして、マイナス60度の冷凍庫へ。こうすることで、無添加でも風味が損なわれないという。

バニラはミルクの甘みと香りがたまらない。コクというよりも爽やかで、アイス自体が少しシャリっとしていて、シャーベットのような感じもある。

店主:
「末広堂美濃アイス」のアイスってアイスクリームのアイスなんだけども、「LOVE」の“愛す”でもあるんです。美濃のみなさんに感謝していると。うちが今までやってこられたのは、美濃のみなさんにご愛顧していただいてアイスクリームを買いに来てくれたから続けられてきたよって。それは初代のおじいちゃんから僕の親父、お袋からずっと引き継いできた言葉なんです
2022年9月27日放送
(東海テレビ)