クリスマスプレゼントに喜んだ子どもも多いと思うが、大好きな“旧式扇風機”のプレゼントにうれし泣きして3年前にTwitterで注目を浴びた男の子を覚えているだろうか。
話題となったのは、Twitterユーザーのなみそ(@omochi_nam01)さんの、当時3歳の息子さん。
「グルグル回るもの」が小さいころから好きだったという息子さんが、大好きな「旧式扇風機」が描かれたバースデーケーキを前に、小さな手で顔を覆って“嬉し泣き”する姿が投稿されると、そのかわいらしさが瞬く間に拡散された。

すると、この投稿を見たtwitterユーザーたちから「よろしかったら、うちの現役もご査収ください」「私のコレクションの一部、お納めください」と、大量の扇風機の画像や動画のほか、息子さんの好みにぴったりの「旧式扇風機のおもちゃ」の情報なども寄せられ、たくさんの人たちがtwitterを通して息子さんの誕生日を祝うことに。
お母さんであるなみそさんも「やさしい世界...と嬉しい気持ちになりました」と話す、ほっこりするつながりが生まれた。
(参考記事:“旧式扇風機”大好き3歳児に誕生日プレゼント! 可愛すぎるリアクションにSNSがメロメロ)

そんな投稿から3年が経ち、当時3歳だった息子さんは6歳に成長した。改めて取材してみると……なんと、今でもTwitterを通して、なみそさんのフォロワーから扇風機のプレゼントが続いているそう。
息子さんの“扇風機愛”はどう“成長”しているのか、お話を聞いた。
3年間でフォロワーから10台がプレゼント
――「扇風機愛」を感じた投稿から3年、息子さんのコレクションはどのくらい増えた?
今年の夏の時点でハンディファンも合わせると65台はありました!
最近は数えてませんが、普通の扇風機は45台位で、そのうち部屋に置いている扇風機のメインメンバーは22台。あとは押し入れや、他の部屋にスタンバイしています。ハンディファンやガチャガチャの扇風機を入れると…80近くになっちゃうかもです! 数えてないので分かりません(笑)

――息子さんの“扇風機愛”は続いているようですが…
上に小5の姉と小3の兄がいますが、家族で遊園地に行った時も、上の子たちはジェットコースター、扇風機が大好きな息子は室外機を2時間見続け、結局何も乗らず遊ばす、遊園地の扇風機と室外機探索ツアーだけで終わった事があります(笑)
ゴーカートに行っても、ゴーカートの倉庫にある背の高い扇風機をずーーっと3時間見続け、お店の人から「ずっと立ちっぱなし、きつかろー?」と言ってパイプ椅子を貸してくれました(笑)割と社交的なのですが、気に入った人がいると「お姉さん、どこのメーカーの扇風機使っとるん? 色は? 僕の家の扇風機を見においでよ」とナンパしたりしてました(笑)

――3年前はフォロワーさんから扇風機動画や写真が寄せられましたが、今も続いている?
今(12月15日現在)も2件、郵送待ちで楽しみにしております。
この3年間でフォロワーさんからのプレゼントは10台位でしょうか。フォロワーさんにプレゼントしていただいた子は、ほぼ全台がリビングでスタメン状態です。
フォロワーさんの方で、割と私と住んでる場所が近い方がいらっしゃって、その方は直接お会いして受け取らせていただきました。とても優しいお姉さんで、息子もその事があったせいかその扇風機もすごく思い入れがあるみたいです。
――ちなみに、3年前に買ったおもちゃの扇風機も、まだ持っている?
ありますよー!!前ガードの部分が割れたりしてますが、今もしっかり飾っています。

なんと、この3年間で約80台にも増えたという、息子さんの扇風機コレクション。
そのうちの約10台は、以前の投稿を見たtwitterユーザーたちからプレゼントされたもので、今でも「ぜひ息子さんに扇風機をプレゼントしたい」という申し出があるそうだ。
3年が経った今でも、twitterを通して息子さんの“扇風機愛”を応援する声が届いていることは驚きで“やさしい世界”が続いているようだ。
フォロワーさんからのプレゼントをおじいちゃんが修理
そして、フォロワーさんからプレゼントされた扇風機を「友達のお家に行く時も、公園遊びの時も一緒に連れていく」ほどにお気に入りだったという息子さん。
ある日、その扇風機を家の外でうっかり落としてしまい、首のパーツを折ってしまったそうだ。

悲しむ息子さんを見て名乗りを上げたのは、宮崎県に住んでいるというおじいちゃんだった。
「その道のプロという訳ではない」というおじいちゃんだが、孫のために奮闘!
ステンレス線などを使って、折れてしまったパーツを縫い付けて、元通りに修理してくれたのだという。

修理後、「またこれで扇風機と一緒にお出かけが出来るね」と息子さんに電話で話していたというおじいちゃん。息子さんは扇風機にチューして「扇風機がね、僕に大好きって言いよるよ」と大喜びしていたそうだ。

今年のクリスマスプレゼントも扇風機だったが…
ちなみに、今年のクリスマスプレゼントにも、やはり扇風機を貰ったという息子さん。
見事な修理をしてくれたおじいちゃんから4台、さらになみそさんから1台の計5台をプレゼントしたそうで「息子と一緒にネットオークションを見て、息子が欲しいものを落札」したそう。

クリスマス前に届くものもあり「開けるのはクリスマス当日ね」と約束していたそうだが、12日に届いた梱包材でぐるぐる巻きになった扇風機を見ると、「ダメダメダメダメ! ミイラやん! かわいそう!!」と飛びついてしまったという息子さん。
梱包をといた後は「あっ…クリスマスプレゼントがなくなっちゃった」と我に返っていたそうだが、そんなところにも変わらない“扇風機愛”を感じる。

――息子さんの変わらない“扇風機愛”、お母さんとしてどう感じている?
この3年間、散々「なんで扇風機好きなの? 普通は〇〇〇や〇〇〇じゃない?」とか「変わってる(笑)お母さん、お部屋が扇風機だらけで大変そう」と言われてきました。
でもその度に私は「別にいいやんねぇ!(笑)気にすんな! 扇風機が大好きなキミが大好き!」と言って抱きしめています。
扇風機が増えて部屋が狭くなるなら、使ってない家具や雑貨を断捨離して、スペースを作る。別にどうって事ないんですよ。断捨離するから部屋は綺麗になりますし、息子は大好きな扇風機が増えてニコニコになるんだから、win-winです!
そんな息子も、来年は小学生。 今は扇風機が大好きでたまらないですが、きっと「えっ、変!」とか言われたり、何かしらの矯正が入ったりするのでは、と思います。新しい世界が広がる分、色々脱線したり、路線変更をすると思います。もしかしたら、扇風機の事も興味がなくなるかもしれません。でも、その時はその時に考えます(笑)今は『僕は扇風機が大好き!』と言う息子を私は全肯定して応援するだけです。
きっと将来、この扇風機好きは何らかの形で実になると思います。
クリスマスプレゼント用の扇風機が不注意で息子に見つかってしまった。「ダメダメダメダメ! ミイラやん! かわいそう!!」と言ってビニールを破る息子。出してあげたらホッとしたのか「あっ…クリスマスプレゼントがなくなっちゃった」と言ってたけど、安心せい。 クリスマスまでにあと4台届くぞ(笑) pic.twitter.com/SpXI37J2pQ
— なみそ🎄GRANUP×NEKO KEN (@omochi_nam01) December 12, 2022
バースデーケーキに“うれし泣き”してから3年。
息子さんの情熱は今も、インターネットを通じたたくさんの人と、家族によってしっかりと支えられていた。