養殖牡蠣の生産量全国一の広島で11月10日に生食用牡蠣の出荷が解禁。首都圏向けに「空飛ぶ牡蠣」と名付けられた生牡蠣の空輸が始まった。

生食用牡蠣が解禁 昼の便で東京へ

広島空港で日本航空の飛行機の横で積み込みを待つコンテナ。

この記事の画像(18枚)

五十川裕明記者:
まもなく東京に向けて出発するコンテナの中は、すべて牡蠣が入っています!

さらに、全日空の飛行機にも…。
五十川裕明記者:
慌ただしく準備が進んでいます

次々と積み込まれた広島県産の牡蠣。水温が低くなり時期が適してきたことから11月10日から生食用が解禁され、「空飛ぶ牡蠣」として首都圏へ向け航空便に乗せられた。

広島市の水産加工会社では…。

五十川裕明記者:
工場の中の冷蔵庫です。この中に加工する牡蠣が全て入っているということなんですが、すごい量です。ご覧くださいプラスチック容器の中にぎっしりと牡蠣が入っています

こちらは1日およそ2トンを扱い活気あふれる牡蠣の加工場。

剥きたての新鮮な牡蠣は次から次へと流れるように運ばれ、パックに詰められる。

そして発泡スチロールに入るとドサッと氷が入れられる。こうして鮮度を保ち、手際よく出荷されていく。

新ブランド「空飛ぶ牡蠣」が生まれる

水産加工会社 カネウ・村田 泰隆 社長:
コロナ禍で飛行機が減便になっていたのが通常の便数に戻ったので、いろいろな面で展開が広がると思う。イベントもできるので、どんどん広島産牡蠣を味わっていただきたい

さらに生食用の牡蠣の出荷が解禁されたことで…
村田 泰隆 社長:
旬の時期を迎え、全国の牡蠣の消費が伸びていくということを期待している

広島の牡蠣は、これから水揚げが本格化し、出荷の最盛期を迎える。

鮮度を保ったまま首都圏に届けるために「空飛ぶ牡蠣」のブランドが生まれた。

日本航空 広島支店・門屋秀臣 支店長:
首都圏で広島のおいしいカキを食べた皆さんが、こんなおいしいものがあるのなら、ぜひ広島に行ってみたいと思っていただいて、広島に飛行機に乗って来ていただけるような取り組みを今後も続けていきたいと思っている

「空飛ぶ」ブランドが広まることが期待されている一方で、生産事業者には、こんな心配も…。

村田 泰隆 社長:
温暖化の影響で水温が上がりすぎて、牡蠣が夏の間に死んでしまう。

村田 泰隆 社長:
そこをクリアして、いい牡蠣を育てていくのは今後の大きな課題だと思う。いまの世の中で言われているSDGsを推進していきたいと思うし、国レベルで協力していただきたいと思う

「空飛ぶ牡蠣」は最速で翌日の朝には首都圏の店頭に並ぶとのことだ。

(テレビ新広島)

テレビ新広島
テレビ新広島

広島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。