今後のアメリカの行方を占う中間選挙の開票が進んでいる。上院は大接戦。下院では野党・共和党が過半数確保を確実にしている。そんな中、次期大統領選を見据えた“トランプ劇場”が始まっている。

主役はトランプ前大統領

開票が始まったアメリカの夜。その主役は、候補者でもバイデン大統領でもなく、余裕たっぷりに現れたこの人、トランプ前大統領だった。

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共和党・トランプ前大統領:
皆さん、ありがとう。とても興奮する夜になった。フェイクニュースメディアのみなさんもようこそ。ずいぶん大勢いるようだ。我々の惨敗を期待したのだろうが、そうはならない。

トランプ氏が推薦する候補が多数立候補した野党・共和党が大勝するのか、それともバイデン大統領の与党・民主党が崖っぷちで踏みとどまるのか。

陽気な姿を見せるトランプ前大統領
陽気な姿を見せるトランプ前大統領

今後のアメリカの行方を占う中間選挙は今まさに開票が進み、下院では共和党が過半数の議席を獲得することが確実に。一方、上院では非改選を含めた議席数が今のところ大接戦となっている。

バイデン氏は“雲隠れ” トランプ氏はメラニア夫人と笑顔で登場

現政権への“信任投票”の意味合いを持つこの中間選挙。記録的なインフレに市民が苦しむ中、バイデン民主党は苦戦が予想されていた。

不人気を自覚してか、自らの露出を控え、時にはオバマ元大統領と共に遊説を行ったバイデン氏。

投開票日のきょうは、公の場に姿を現すことはなかった。

対照的だったのがトランプ氏だ。投票日当日の朝、メラニア夫人と連れ立ってカメラの前に現れると、その後更なる行動に出た。

ツイッターのアカウントが凍結されているトランプ氏は、代わりに自らが立ち上げたツイッターそっくりのSNSで相次いで発信。

その中身は、共和党優位の州で“選挙の不正が行われている”と主張するものだった。

共和党・トランプ前大統領:
投票の機械が壊れた。投票用紙が足りないと彼らは言う。たくさんの悪いことが起きている。とても不公平なことが起きている。

前回の大統領選で訴えた不正騒ぎを蒸し返すかのようなメッセージだ。

次期大統領選の出馬に意欲 15日に「重大発表」

“続・トランプ劇場”と化した今回の中間選挙。その先に見据えているのは2年後に控える次の大統領選だ。トランプ氏自身、出馬への意欲を隠そうとしていない。

共和党・トランプ前大統領:
11月15日火曜日に、重大発表を行う。フロリダ州パームビーチの(私邸がある)マールアラーゴで行う。

開票が進む中間選挙。果たして大勢は?

(「イット!」11月9日放送より)