JR札幌駅周辺では至るところで道路が通行止めとなっている。車が行き止まりに迷いこんだり、駅の中でも遠回りを余儀なくされたり…。ちょっとした混乱が起き、既に多くの人に影響が出ているようだ。

いたる所で工事のワケは"北海道新幹線"

JRタワーから見た札幌駅・西側。高架の南側で工事が行われている。

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2030年度末の札幌延伸に向け、北海道新幹線の工事が進むJR札幌駅周辺。大きな重機が稼働している。

この辺りでは地下の工事が行われていて、新幹線が走るトンネルを作っているのだ。

新幹線が地上に顔を出すのは、「西8丁目」付近。

三宅真人 記者:
北5条通りから高架下を通り北に抜ける道が通れなくなっています。

フェンスに覆われた高架下。

ここは一時的な通行止めではなく、すでに道路が廃止となっていて通ることはできない。

札幌駅の北側に抜ける道として利用していた人も多かったこの道を撮影していると…
通れなくなったことを知らないドライバーが次々と。

三宅真人 記者:
1台、2台、次々と車が来ます。5分間で6台も。迷ったのでしょうか、Uターンしています。

道路がなくなったことに焦ったのだろうか。縁石にぶつかってしまう車もいた。

札幌駅周辺で次々「廃道」

新幹線工事により札幌駅西側では、西8丁目通りと西9丁目通りのJR高架下の道路が廃止。

歩行者や自転車が通ることができた南側の緑道も通れなくなっている。

北側には住宅地のほか、専門学校や人気ラーメン店がある。

ラーメン店の客:
ご飯を食べに行くのに面倒くさい。我慢するしかないのかな

道路を利用していた人:
車だと石山通まで行かないと向こうに抜けられないので、なかなか厳しい

そのほか、札幌駅に隣接するエリアでは多くの人が通路としても使っていた商業施設「サツエキブリッジ」が6月に閉館となり、その横を通る2つの道路も12月から車両が通行止めになる。

新幹線の延伸にあわせて再開発ビルが建設される札幌駅から東側に目を向けてみると。

札幌駅東側に建設される新幹線・札幌駅。創成川通りをまたいで作られる。

新しい駅舎は再開発ビルとつながるほか、東改札口や広場もできるため2本の道路が廃止となる。

今は工事車両が行き来していて、いずれ道路の面影もなくなるとみられる。

 JR札幌駅構内も"迂回"必要に

三宅真人 記者:
札幌駅の外だけではありません。駅の中でも多くの通行止めがあります。こちらは旧パセオのエリア。通れなくなっています。

JR札幌駅では9月、商業施設・パセオが営業を終えた。パセオを通り東西のガード下に抜けるにはこれまでいくつもルートがあったが、10月からは1本ずつしかなくなっている。

地下1階も東西を行き来できない。

さらに11月には、西と東の改札口をつなぐ南側連絡通路が閉鎖される。

東西を移動するには、ステラプレイスの中を迂回するか、駅の北側の外に一旦出るしかない。

札幌駅の乗客数は2021年度で1日平均6万6000人あまり。

既に多くの人に影響が出ているようだ。

駅の利用者:
大変です。通行止め早くなくなってほしい

車いすを使っている人は、利用していたエレベーターが閉鎖されたと話す。

車いす利用者:(パセオの)エレベーターは使えなくなったので、(改札からステラプレイスまで)ぐるっと回って地下鉄に乗る。多分5~10分は違うと思う。すごい遠回り

新幹線の札幌延伸は8年後。しばらくは不便な状態が続きそうだ。

(uhb北海道文化放送)

北海道文化放送
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