無数のひょう、ろうと雲が発生

10月24日正午ごろの富山県氷見市。地面を叩くように、ひょうが降っていた。

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水たまりに大きな波紋が次々とできている。強い風も吹き荒れ、ぶら下がっていた傘は大きく右へ左へと動いている。天気の急変に身をかがめるようにして避難する人の姿もあった。

別のカメラがとらえたのは辺り一面が真っ白となる様子。雨から突然、ひょうに変わったという。

動画の撮影者は「最初は雨が強かったけれど、だんだん音がすごくなってきて。ひょうだって分かったら一気に白くなってびっくりした。傘なしで外に出るのは怖いくらい」と話す。

雨雲レーダーを見ると、午前11時過ぎから氷見市周辺に1時間に80ミリ以上の雨を降らせるような雨雲が発生していた。富山空港の情報カメラは、氷見市に局地的な雨やひょうをもたらした雨柱をとらえていた。

24日は強い寒気が流れ込んだ影響で、全国的に大気の状態が非常に不安定となった。北は北海道広尾町、西は島根県でもひょうが降るなど荒れ模様となった。

さらに、この寒気の影響で竜巻の卵も発生した。

午後2時頃、静岡県藤枝市で発達した積乱雲の下から渦巻き状の雲が垂れ下がる様子をカメラがとらえていた。「ろうと雲」と呼ばれる現象だ。

撮影した直後は小さな渦だったが、次第に1本の渦に伸びていく様子が見て取れる。これが地面や海面に達すると竜巻となり、地表に被害を及ぼす可能性がある。

北海道では雪 東京都心も12月上旬の寒さ

北海道の平地では雪も降った。遠軽町生田原では雪が降る中での通勤通学となり、突然の雪に住民も「気に冬が来ましたね。いよいよ本格的にきたなって感じ」と困惑していた。

この強烈な寒気は東京都心の日中にも影響をもたらした。

正午すぎには、最低気温11.9℃と12月上旬並みの寒さを観測。信号を待つ人たちは腕組みをしながら耐えていた。

女性:
めちゃくちゃ寒い。昨日全然暖かくて半袖の人もいたので、昨日より全然寒くて…。

日中の気温は週末から24日にかけ、乱高下していた。

22日は19.2℃、23日は22.9℃で子供たちは半袖姿。しかし、24日は12℃と10℃以上の寒暖差となった。

「首回りが冷えると不調になりやすい」体調管理に注意

前日との寒暖差が7℃以上の変化のあるときは、疲労が蓄積する「寒暖差疲労」に注意が必要とされている。都内で寒暖差疲労の外来診察をしているクリニックを取材した。

患者:
寒暖差が出てきたので…。

医師:
首とかつらい?

患者:
首がつらいです。

約2年半前に頭痛や肩こりで仕事ができない状況になったという、30代の男性。原因が分からず、このクリニックを受診したところ、寒暖差疲労と診断された。

患者(30代男性):
昨日暑くて今日急に冷え込んだので。冷え込んで朝起きて、めちゃくちゃしんどくなって。今日診ていただこうこと思ってきました。

今、仕事のやる気が起きなくなる倦怠感、肩こりや頭痛など寒暖差疲労によるとみられる様々な症状を訴える人が増えているという。

寒暖差疲労について医師はこう話す。

せたがや内科・神経内科クリニック 久手堅司院長:
まずは冷え対策をしっかりしていただく。一枚プラスで羽織るものを持つとか。それ以外だと、首回りが冷えると不調になりやすい。

25日も日本海側を中心に、局地的に激しい雷雨となる見込み。東京都心は朝に最低気温が9℃の予想。日中も12月並みの寒さとなり、引き続き体調管理に注意が必要だ。

(「イット!」10月24日放送より)