子どもを守るグッズのデザインを、母親の視点で考えてみた!という試みが反響を呼んでいる。
漫画家の西野みや子(@miyakokko61)さんは、2歳の子どもを育てるママでもある。そんな西野さんが目指しているのが、安全対策として使っていることが一目でわかるオリジナルデザインの「子ども用ハーネス」を実用化すること。
Twitterに投稿した、試作品の画像がこちら。迷子ひもの柄は黒と黄のストライプ。ヘルメット型のリュックには「安全第一」と刺繍され、工事現場を連想させるようなものになっている。
可愛らしいデザインに、投稿には「ふわふわのヘルメット可愛すぎます」「親子共にテンション上がりますよね」といった反応が次々と寄せられ、1万8000以上のいいねを集めた。(10月21日時点)
このハーネスは、2022年12月ごろに「CAMPFIRE」でクラウドファンディングを開始予定だという。
デザインを通じて「子どもの命を守っていること」を伝えたい
子ども用ハーネスには“ペット扱い”など批判的な反応もあり、西野さんに聞くと、切実な思いで工事現場風のデザインを考案したことが分かった。
――子ども用のハーネスを考案したのはなぜ?
2021年11月に投稿したツイートがきっかけです。妊娠中から、子ども用ハーネスを批判されたツイートを目にしてきました。2021年の夏から息子が歩くようになり、横を車や自転車を通る中、手を振り解かれないように近所の公園へ向かうことがどれほど大変なことなのかと知りました。自分も含めて“使ってみたいけど周りの目が気になる方”はいるだろうなと思い、一目で安全対策とわかるハーネスを思いつきました。
――工事現場風のデザインにした狙いは?
「親が子どもの命を守っていること」が見た目でわかるようにしたかったのです。幅広い層に認知されている「安全第一」のヘルメットと警告色の迷子ひもというデザインにしました。
――小さなお子さんとの外出で感じたことは?
正直「やばい」と思う機会は何度もありました。横断歩道の前で信号が変わるのを待っているときや横を自転車が通過しているときに限って飛び出そうとするんです…小さな子どもは手を繋いでもときどき軟体動物のように親の手をすり抜けて行きます。最寄りの公園やスーパーが遠く感じました。
命綱としての認知度が高まってほしい
――実際のハーネスはどんなものになりそう?現時点で分かること教えて。
(サイズは)リュックが縦横20cm、迷子ひもは100cmで考えておりますが、まだ試作段階ですので変更する恐れがあります。詳しくはSNSでの続報をお待ちいただけたらと思います。実用的で便利だけど手に取りやすいものを目指して、価格を調整しています。(過去の)イラストにはリュックと迷子ひもが2種類ずつ描かれていますが、今回のクラファンでは1種類のみの予定です。
――試作品のハーネスはつけてみた?反応は?
サンプルの段階なのでこっそりだったのですが、使いやすさを調べるために実際に使用して公園へ行きました。(子どもは)大喜びで、家の中でもずっとつけていました。
――子ども用のハーネスについて、思うことは?
子ども用ハーネスには「ペット扱いしている」とよく批判があるそうですが、命を守るために使っています。命綱としての認知度が少しでも高まって好きなデザインを遠慮なく使える社会になってほしいなと思っています。その先駆けとして、一目で安全対策だとわかるデザインのハーネスを作りました。周りの目を気にしてつけるのをとまどっている親御さんに使ってほしいなと思います。
――反響を呼んだことの受け止めを聞かせて。
最初は予想を超える反響に夢なんじゃないかと思いました。いただいたメッセージは定期的に読み返して製作の糧にしています。応援してくださる方々の期待に応えられるよう、CAMPFIRE様のお力を借りながら、尽力していきたいと思います。
📢お知らせ
— 西野みや子 (@miyakokko61) October 3, 2022
現在、安全対策として使っていることが一目でわかる子ども用ハーネスを製作しています。サンプルの時点でかなり良い仕上がりで、私も早く息子に使わせてあげたいなと思っています。商品化に向けて頑張りたいと思いますので、続報をお待ちください☺️#みや子のハーネスづくり https://t.co/U9taL6qkfR pic.twitter.com/8jxkfuNecw
ハーネスは実際の工事現場でも着用されていたりする。子ども用ハーネスも安全を守るための予防策の一つなので、見た目で判断することのないようにしたい。これだけ反響があったということは、つけたいけど躊躇している親もいるということだろう。
西野さんはTwitterやinstagramなどのSNSで、育児漫画やエッセイなどを掲載している。子ども用ハーネスの進捗もこちらで伝えていくというので、気になる人はチェックしてみてほしい。