ロボットに乗ってみたい…誰もが思い描いたであろう夢の世界がまもなく実現するかもしれない。

遊園地などの遊戯機械を扱う三精テクノロジーズ株式会社(大阪市)が9月、人を乗せる4足歩行ロボットを世界で初めて作り上げた。

出典:三精テクノロジーズ
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ロボットの名前は「SR-02」。全長約3.6m、幅約2m、高さ約2.1mの大きな体に最大4人が乗ることができる。バッテリーを動力源に約2トンの巨体を揺らしながら、4本の足を巧みに使って分速3.8m~9mで象のようにゆったりと歩き回る。

出典:三精テクノロジーズ
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操縦は無線または有線による遠隔操作で、デモンストレーション動画には、足を曲げた状態で4人の大人を乗せて立ち上がり、足を上げてのしのしと歩く姿と、足踏みをしながらその場で向きを変える様子が収められている。

出典:三精テクノロジーズ
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同社によると今年2月に試作機を公表した時点で、2人以上が搭乗可能な4足歩行の乗り物は世界初だという。以来、安定性と歩行速度の向上に取り組み、9月に外装を装着して「完成」に至った。

出典:三精テクノロジーズ
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乗り心地は象やラクダ?

同社はジェットコースターなどを手掛けており、「SR-02」についても、今後は展示会やアミューズメント施設向けに機体のレンタルなどを進める予定だとしている。

夢のある乗り物だが、一体どんな乗り心地なのか。またなぜ、このようなロボットを開発したのだろうか? 担当者に聞いてみた。


――なぜ4足歩行ロボットの開発に取り組んだ?

弊社は皆様に「笑顔と感動、そして安全で快適なくらし」をご提供すべく日夜努力しておりますが、より皆様に「笑顔と感動を!」ということで日頃より「人が乗る」製品を提供している事も当社が開発を始めたきっかけでもあります。また、4足歩行ロボット「SR-02」に先駆けて乗用変形2足ロボット「SR-01」も手掛けており、その技術を応用して別バージョンをと考えたことが「SR-02」開発に取り組んだきっかけとなります。

これらのロボット技術で世界中のお客様にとびきりの笑顔と感動をご提供し、多くの分野で活用していただきたいと考えています。


――なぜ「人を乗せる4足歩行ロボット」は今まで開発されなかった?

活用方法はアイデア次第で多数あると思いますが、開発にはコストもかかりまた人を乗せるという事から、安全性の確保の面で多くのチャレンジがあるためだと思います。


――開発ではどんなところに苦労した?

安全を考慮した歩行動作を確保した上での歩行速度を上げることです。

出典:三精テクノロジーズ
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――乗り心地は?

象やラクダに乗るような、ゆったりとした、しかしながらロボットですのでしっかりした乗り心地です。


――完成後の反響は?

現在完成したところで今後の反響に期待しているところではございますが、御社はじめ弊社「SR-02」を取り上げてくださるメディア様にたいしては、まずはありがたく感謝申し上げている段階です。
 

今やロボットは、街なかでも普通に見かける存在になりつつあるが、さすがに歩くロボットに乗った人はほとんどいないだろう。動画では「SR-02」が動くたびに、独特な「揺れ」が搭乗者に伝わっている様子が見て取れるが、一体どんな乗り心地なのか。

遊園地やイベントなどで早く体験してみたいものだ。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。