サッカーJ2のツエーゲン金沢で、広報を務める女性のサッカー愛が熱いと聞いた。入社2年目の
新米ながら、八面六臂の活躍だという。折しも、ツエーゲン金沢は、ホームでJ2残留をかけた大一番を迎えようとしていた…。サッカートークが止まらない、噂の女性広報担当者の活躍を追った。
サッカーJ2で広報のお仕事とは
金沢市にあるツエーゲン金沢の事務所。噂の女性、山本茜（やまもと・あかね）さんは、広報担当としてSNSの管理などを任されているという。この日は、ホームゲームで行われるイベントの台本を書いていた。
山本茜さん：
あした「ツエスタ」って言って、ピッチでMCとアンバサダーが見どころだったり、クラブのお知らせをやるので、その台本を書いてます。
社員が12人しかいないツエーゲン金沢。広報担当だが、ホームゲームの会場設営なども手伝う。
山本茜さん：
うお！これも地味に重くて、私は「筋トレ」って呼んでるんですけど…
取材記者：
筋肉つきました？
山本茜さん：
ちょっとは、自分の中では重いものが持てるようになったと思ってるんですけど…。でも、スタッフの中だと力がない方なので、よく戦力外になります。
設営の合間も、試合告知のSNSを更新する山本さん。ほかにも…
山本茜さん：
きょうは選手の誕生日なので、この後、誕生日の告知画像を作らないといけないんです。
選手の誕生日や出場試合数などは、メモして忘れないようにしている。更に、今年4月には公式TikTokも立ち上げた。
設営が終わっても、山本さんの仕事は終わらない。少しでも多くの人にスタジアムに足を運んでもらおうと、金沢市内の秋祭りでツエーゲンをPR。
事務所に戻る車の中でも、山本さんのサッカートークは止まらない。
取材記者：
ツエーゲン以外の推しは？
山本茜さん：
推しチームはサンフレッチェ広島です。小学校の時は毎年、家族で試合を見に行ってました。
山本さんは、愛媛県出身。
弟がサッカーをしていた影響で、地元の愛媛FCなどの試合をよく見に行っていたそうだ。大学に入るとサッカー部に入り、マネジャーを4年間ほとんど1人で務めた。
大学の卒業アルバムには、部員から感謝の言葉が所狭しと綴られていた。
山本茜さん：
「頑張れじゃなくて、一緒に頑張ろう！って言ってくれて感謝」って書いてくれた部員がいて、私、これを意識して言ってたので、分かってくれてたんだなって思って嬉しかったです。
大好きなサッカーに関わる仕事がしたい。それは、4年生の時、偶然、ツエーゲン金沢のインターンシップを知り参加したことがきっかけだった。
山本茜さん：
人数が少ないから大変なこともあるけど、いろんなことをさせてもらって楽しかったし、それが金沢で働こうと思った理由として、一番大きいのかな…。
J2残留がかかる試合当日。
山本さんは朝から受付、イベントのリハーサル、ツイッターでの配信など休みなく動き回っていた。
この日、J216位のツエーゲン金沢の相手は、3位のファジアーノ岡山。
前半19分。ツエーゲン金沢は、杉浦がドリブルで駆け上がり先制のゴール。
すると、山本さんはすぐにSNSを更新。
山本茜さん：
やりましたね、先制しました。杉浦選手が点とった試合って、勝つか引き分けで、負けてないんですよ。なので、今回も期待が高まります！
その後、同点に追いつかれ、ハーフタイムへ。すると、山本さんはパソコンに向かって作業を始めた。
山本茜さん：
ハーフタイムの監督のコメントを録音して、ホームページとDAZNに送るために準備です。
ハーフタイムといえど、山本さんに休む暇はない。
山本茜さん：
好きなことを仕事にできて、「そりゃ頑張れるよな」みたいな…。周りの人に仕事について話すときは、「究極のわがままです」って言ってます。
後半、ツエーゲン金沢は、相手のオウンゴールで勝ち越すと、終了間際に更に追加点を決め、3対1で勝利。J2残留を確定させた。
山本茜さん：
勝ちました！良かった～。勝って、みんなで喜んでる瞬間っていうのは、他に変えられるものはないのかなって思います。よかったです、ほんとに！
試合後も、記者会見で司会を務め、ようやく、この日の業務が終わった。
山本茜さん：
お疲れ様でした！ホームで勝って終われて、本当に良かったです。サッカーって言っても、「スポーツに興味ないや」って、終わってしまう人もいるかもしれません。でも、ちょっとでも、ツエーゲン金沢に関わってもらえるきっかけを作れたり、興味を持ってもらえたりするように、発信を続けたいと思っています。
大好きなサッカーを仕事に、山本さんの「究極にワガママ」な日々は、これからも続く。
（石川テレビ）
