ドライフラワーで作ったドレス、花を使った“映え”お菓子。持続可能な社会の実現が叫ばれる中、冠婚葬祭など短時間だけ使われて、きれいなまま捨てられる花「ロスフラワー」の削減に取り組んでいる花店が香川・高松市にある。ドライフラワーだけでなく今の時代を意識した「食用の花」を使ったユニークな取り組みも取材した。
コロナ禍で、220億円分の花が“ロスフラワー”に…
美しく並べられた色とりどりの花々。アクセサリーかと思いきや、実は、食べられる花を使ったお菓子。

報告 高田亜矢子記者:
メレンゲの焼き菓子ということで、すごく口どけが良い。お花の味はあまり感じない。すごくおいしい

このお菓子を販売しているのが、高松市の花店「#ハナハミネ」。主力商品は生花ではなく、ドライフラワーや食べられる花“エディブルフラワー”だ。

店主の大原さんはフラワーデザイナーとして働く中で、捨てられる花“ロスフラワー”が大量にあることを知った。
#ハナハミネ 大原希店主:
もったいない花に出会い、そこからドライ加工してもっと長く楽しめるドライフラワーを皆さんに提供したいと思った

店で売れ残ったり、冠婚葬祭の場で短時間しか使われず、まだきれいなのに捨てられてしまう「ロスフラワー」。2020年にはコロナ禍で、220億円分の花がロスフラワーになったともいわれている。

大原さんは、生花をドライフラワーに加工することでロスフラワーの削減につなげているほか、捨てられる花を使ってドレスを作り店に展示するなど、花に興味を持ってもらう工夫を続けている。

#ハナハミネ 大原希店主:
通りすがりに足を止めて見てくれる。もったいない花で作っていると話すと、皆さん興味を持ってもらえる
“エディブルフラワー”で新たな市場開拓を
そして、ロスフラワーの削減に向け今、力を入れているのが、エディブルフラワーを使ったお菓子作り。花は三豊市の生産者から仕入れている。
#ハナハミネ 大原希店主:
農家がコロナ禍で売れ残ったり、行き場をなくした花を、エディブルフラワーを作ることで新たな市場を開拓したいと。そのお手伝いができたらいいなと思って(菓子を)開発した

大原さんは、エディブルフラワーを多くの人に知ってもらおうと、高松市のカフェと協力して「ロッシェ」という焼き菓子を開発した。エディブルフラワーを押し花にしてトッピングすることで、インスタ映えも狙った。

#ハナハミネ 大原希店主:
新たなお花の楽しみ方として、見る花・飾る花から、食べられる花エディブルフラワーの魅力を全国に伝えていきたい

持続可能な社会の実現へ…ロスフラワーの削減に向けた取り組みが広がっている。
(岡山放送)