命の危険を感じる“暴走事故”の瞬間をカメラが捉えた。
道路の真ん中を走る乗用車が…
福岡市内を走行する車のドライブレコーダーが捉えていた映像。路線バスの横を通過した、その瞬間だった。

黄色の車をかすめた青色の軽乗用車。そのまま対向車線を横切り歩道に一直線。最後は車にぶつかって停車した。“暴走車”に巻き込まれた黄色の車を運転していた50代の女性は「何が起きたか、よく分からなくて…、なんか事故に巻き込まれたんだと思って」とその瞬間を振り返る。

一体、何が起きたのか? 後方のドライブレコーダーには事故現場の約300メートル前から“暴走車”の存在を確認していた。カメラに映った直後から車線のど真ん中を走行。

そして事故直前で車間距離を詰めると…、車線変更の際に黄色の車に追突!その反動でガードレールにも衝突し、外れたタイヤが道路に転がっていた。警察によると“暴走車”を運転していたのは70代の男性だった。

事故があった道路は、路線バスも頻繁に通り、交通量も人通りも非常に多い道路。現場では事故の衝撃で曲がったとみられるガードレールがそのままになっていて、衝撃の強さを物語っている。
70代ドライバー「ぶつけてない!」
そのときのようすを女性は「普通だったら、もっと動揺するのかなと思うんですけど、そういう感じでもなく、何が起きたのか分かっていない感じもして、目も虚ろというか、ちょっとおかしかったんですよね」と語る。女性は、いまも腰や背中などの痛みを抱えているという。「男性からは謝罪もないし、ぶつけたことも憶えていなくて『ぶつけてない!』って言ったので…。ちょっと呆れましたね」と溜息を吐いた。

警察は、70代の男性から話を聞くなどして事故当時の詳しい状況を調べている。
福岡県内では2024年、65歳以上の高齢者が第1当事者となる事故が約4500件起きていて、全体の4分の1を占めているのが実情だ。警察は「運転適正判断の受験などで自身の身体機能を正しく理解してほしい」としている。
(テレビ西日本)