将棋の藤井聡太五冠が9月、竜王の防衛戦に挑む。その舞台となる町では対局中に出されるおやつを投票で選ぶ、異例のイベントが行われている。

全38品エントリー「藤井竜王のおやつコンテスト」開催

静岡・富士宮市では今、熾烈なバトルが繰り広げられている。その名も「竜王戦おやつコンテスト」

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富士宮市では、将棋の藤井聡太竜王の初めての防衛戦が10月28日・29日の2日間開催される。このイベントを盛り上げるため、市が注目したのが対局中に出される“おやつ”。

“藤井さんが食べると売り切れ必至”とまで言われるほど、影響力が高い藤井聡太竜王のおやつ。その候補を市内の菓子店などから募り、市役所で投票した人やネットでの投票を通じて決めるコンテストが開催されている。

立候補したご当地のおやつは、和菓子・洋菓子合わせて全部で38品。

おやつの座をめぐる激しい戦いに投票者たちは「(多さに)びっくりしています。(藤井さんに)食べてもらえたらうれしい。」「すごい数で。とても良い企画です」といった声が寄せられている。

地元で愛される一品ケーキに、富士山の水使用の和菓子も参戦

まさに“おやつの総選挙”。いったいどんなおやつが立候補しているのか?

取材班が訪れたのは、町にある洋菓子店「マルキーズ」。

色とりどりのさまざまなケーキが並ぶ中、今回立候補したのは、器もメロン。中身もメロン。メロンを半玉も使用したお店の看板商品「メロンシャンテ」。記念日に購入するのが定番の地元で愛されている逸品だという。

メロンの下には、プルプルのカスタードクリームがたっぷり。濃厚でしつこくないクリームがメロンとマッチするとのこと。

洋菓子店「マルキーズ」稲葉和子さん:
私たちが選ばれたらすごくうれしいですが、大勢応募していますからね…頑張ります。

一方、「地元の富士山の湧き水を使ったお菓子を食べてもらいたいなと思って」と、中学生が投票したのは、1932年創業の老舗和菓子店「藤太郎」が作ったおやつ「黒みつ豆腐」

富士山の水と国産大豆の1級品を使った豆腐のパンナコッタ。それに黒蜜をかけて食べるなめらかなのどごしが自慢のデザート。

おやつに“かまぼこ”!? 一風変わったものも…

また一風変わったものも…それは「かまぼこ」。
全てが職人の手作りだというかまぼこ屋さん「蒲貞蒲鉾店」は、静岡名物の桜えびを使った丸いかまぼこ「桜えび小丸蒲鉾」を公募した。1口サイズで気軽につまめるのがポイント。

蒲貞蒲鉾店4代目 神谷典秀さん:
昔はおめでたい時しか食べなかったけど、今はおやつみたいに食べてもらっています。

この「竜王戦おやつコンテスト」の投票は富士宮市のホームページで8月31日まで開催していて、誰でも参加できる。

(「イット!」8月29日放送分より)