広島県呉市の夏の風物詩「土曜夜市」が3年ぶりに開催された。呉名物や屋台が出店する中、今までにない料理も。呉を盛り上げようとする挑戦を取材した。

イベント大盛況 漫画とコラボした呉海軍グルメとは?

7月30日、呉市で行われた「土曜夜市」。夏の風物詩として地域に愛されるイベントだが、コロナ禍で休止が続き、3年ぶりに開催された。呉市中心部の商店街には呉名物や屋台が並び、行きかう大勢の人でにぎわっていた。

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人の多さについて、出店者の呉細うどん研究会のメンバーは「土曜夜市に15年以上出店しているが、ここ10年こんなに人が集まったことはない」と驚きを見せた。地域の人々が待ち望んだイベント。にぎわいの中で、目につくポスターがある。

それは、コミック「艦隊のシェフ」と呉海軍グルメ研究会がコラボしたメニューを期間限定で食べられるというもの。「艦隊のシェフ」は、第二次世界大戦中、呉を母港にする駆逐艦で食事を作る水兵たちが主人公の漫画。当時の料理ができる限り忠実に描かれ、物語の中で大切な役割を果たしていく。

この漫画に登場する料理を再現して土曜夜市を訪れる人々に味わってもうおうと、地元飲食店が出店した。漫画の中で「米国式朝食」として出てくる、パンケーキで卵やクリームを挟み、食べ歩きしやすいようにアレンジしたメニューがこちら。

パンケーキで卵やクリームを挟み、食べ歩きしやすいようアレンジ
パンケーキで卵やクリームを挟み、食べ歩きしやすいようアレンジ

続いて、呉市内のフランス料理店が作るハンバーガー。漫画に登場するコーンビーフ缶を使った料理を再現して、ハンバーガーの具にした。

漫画に登場するコーンビーフ缶を使った料理を再現し、ハンバーガーの具に
漫画に登場するコーンビーフ缶を使った料理を再現し、ハンバーガーの具に

おうちレストラン ニシマキ・西牧千絵さん:
コーンビーフに刻んだ野菜を入れてミンチを作り、本来なら、ゆで卵まるまる1個をそのミンチで包みます。土曜夜市では外でも食べやすいように、ゆで卵をウズラ卵に変えてバーガーに仕上げました

原作者と作画者も来場 再現料理に興味津々

土曜夜市のメインステージで行われたトークショーに、コミック「艦隊のシェフ」を描く2人が招待された。

作画者・萩原玲二さん:
今まで海軍グルメを題材にした漫画はないんですよ。海軍グルメなんて、すごく受けそうなネタじゃないですか。なぜだろうと思ったら、第二次世界大戦を舞台にすると資料が全然ない

原作者・池田邦彦さん:
料理の分量は一切書いてない。これでどうやって作るんだろうと思って。今、呉のいろんなお店で再現料理を出してもらっていますが、作った方々はご苦労なさっただろうなぁ

漫画を読み込んで調理法を工夫「呉から全国へ」

再現料理を作ったのは呉海軍グルメ研究会に加盟する飲食店だ。呉市内の9店舗がそれぞれメニューを考案し、8月31日まで提供している。

居酒屋 利根本店・内野静香さん:
じゃがいもはサイコロサイズ。さいの目に小さく切りましょうと、漫画に描いてあったでしょ。普通のカレーと比べてショウガのすっきり感があると思います

メニュー名は「ショウガ入りチキンカレー」。漫画を読み込んで、描かれているレシピをしっかりと再現した。

再現メニューを食べた客:
すごくショウガのさっぱり感があります。漫画に「いくらでも食べられる」と描かれているように、いくらでも食べられます

呉海軍グルメ研究会・池田佳幸 会長:
「艦隊のシェフ」は全国で読まれている漫画なので、呉から全国へ発信する第一歩になったのではないかと思います

イベントや料理で地元を盛り上げたい…。呉の熱い挑戦が続く。

コラボメニューは、呉市内の9店舗の飲食店で8月31日まで提供。詳しくは「呉海軍グルメ研究会」のホームページで確認してほしい。

(テレビ新広島)