8月1日、福井県小浜市では39.1度と観測史上1位の暑さを記録するなど、全国220カ所で猛暑日を観測。東京でも、熱帯夜が10日以上続くと予測され、寝苦しさに悩まされる日が続きそうです。しかし、夜は少しでも快適に眠りたい…!
快適に眠るためにはクーラーの設定温度を何度にすればいいのか?どんな環境なら快眠できるのか?寝具メーカーで研究や開発を行い、これまで1万人以上の眠りの悩みを解決してきた、睡眠環境プランナーの三橋美穂氏が解説します。

エアコンはつけっぱなしが良い?気になる就寝時のエアコン事情

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まず気になるのは、就寝時のエアコンの使用について。めざまし8は、熱帯夜のエアコンの使用に関するアンケートを実施。

Q.熱帯夜 寝るときにどのようにエアコンを使いますか?という問いに対して、
「つけっぱなし」40%
「タイマーを使用」43%
「つけたり消したりの繰り返し」12%

という結果になりました。タイマーを使用するの人が43%と最も多く、電気代を気にしている人も多いかと思います。

実際にどの程度、金額に差が出るのでしょうか?

三菱電機と三橋氏の共同調査で、設定温度26℃のエアコンを「一晩中(8時間)つけっぱなしの場合」と、2時間つけて1時間消してを2回ほど繰り返して「つけたり消したり繰り返した場合」の積算消費電力量を比較したところ、一晩あたり200Whの差が出ることがわかりました。
番組で、これを金額に直したところ、約5.4円。つけっぱなしの方が、1カ月あたり160円前後高くなる計算です。

しかし、それでも三橋氏は「快眠のためにも寝るときは冷房をつけっぱなしに」することを推奨すると言います。

しかし、一晩中エアコンをつけっぱなしにして、体が冷えてしまわないのでしょうか?

三橋氏によると、エアコンのつけっぱなしで体の調子が悪くなる症状は「冷気が体に触れる」ことが原因で、特に素肌に直接冷気が当たることで生じるということです。
これを解消するためには、エアコンの風向きを確認し、冷たい風が体に直接あたらないように調節すること。また、寝間着を長袖長ズボンにして、肌の露出をなるべく少なくすることが大切です。

エアコンをつけていても寝苦しい…適切な「快眠温度」は?

好みの設定温度は個人差があるものの、一般的に28℃と言われています。
しかし三橋氏は「26℃」が良いと提案しています。この温度でもまだ寝苦しい、という場合はさらに低くしても大丈夫。ただし、素肌に直接冷風が当たらないようにすることを心がけましょう。

エアコンの設定温度について、熱中症患者の診察・治療も行っている伯鳳会東京曳舟病院の三浦邦久副院長は「汗をかくなど不快感があるなら、室温は下げるべき。室温が高いままだと、汗をかきすぎて脱水症状になる恐れがある」と指摘しています。

睡眠のプロがオススメ!“快眠スタイル”

睡眠のプロである三橋美穂氏がオススメする快眠スタイルは、以下のポイントが大切です。

【エアコンの温度は26℃程度】
枕元で室温は必ずチェックしましょう

【吸湿性に優れた敷きパッド】
背中に密着せず、硬めの材質の方が蒸れなくてなお良し

【通気性の良い枕】
さらにプラス抱き枕で、わきの下など隙間ができて風も通りやすくなります

【長袖+長ズボン】
ゆとりのあるサイズを選びましょう

とくにエアコンの使用は控えて省エネしたいという方は、このように就寝時の環境を整えることで、少し高めの設定温度でも快適に眠ることができるということです。

(めざまし8 「わかるまで解説」8月2日放送)