夏のやっかいな虫、ゴキブリ。素早く動き、時には飛んで、退治するのにひと苦労だ。見た目が気持ち悪いだけでなく、私たちの生活に入り込んだ“害虫”である彼らがもたらす害とは?その恐ろしさと対処法を専門家に聞いた。

害虫…ゴキブリについた大腸菌やサルモネラ菌が感染症の原因に

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フマキラー株式会社 開発研究部・佐々木智基 室長:
一番怖いのは感染症ですね。ゴキブリは感染症の菌を媒介する害虫です。特に都市部のゴキブリが生活・繁殖している下水管や雨水管には、食中毒の原因となる大腸菌やサルモネラ菌などが潜んでいます

フマキラー株式会社開発研究部・佐々木智基 室長:
ゴキブリが大腸菌やサルモネラ菌が体に付いた状態で歩き回り、それが人の食べ物に付いていくことで感染症が広まってしまうことになります

ゴキブリを「たたく」「掃除機で吸う」はあり?なし?

そんなゴキブリ退治でついやってしまう行動といえば…新聞紙などでたたく。しかし、たたくことで悪い菌を拡散してしまい、このやり方はかなりマズイ。

では、ゴキブリに触れることなく掃除機で吸ってはどうか。佐々木さんは「掃除機で吸うのが一番NGですね。掃除機で吸っても、だいたい後で出てきます」と言う。掃除機で吸い込むだけではゴキブリは死なないのだ。

最新の撃退法は“冷却ガス” 一瞬で凍らせて動きを止める!

「一番良い方法は、やはり殺虫剤を使ってしっかり動きを止めて、捨てること」だと佐々木さんは話す。最近よく見かけるのが、冷却ガスでゴキブリの動きを止めるタイプの殺虫剤だ。

使い方は一般的な殺虫剤と同じで、ゴキブリにスプレーするだけ。冷却ガスが命中すれば、ゴキブリが凍ってあおむけになり一瞬で動かなくなってしまう。冷却ガスには殺虫成分や油分が入っていないので、キッチンで散布しても安心な上、床や壁がベトつかない。さらに除菌効果もあるという。

実はいなくなると困る?ゴキブリは自然界の「分解者」

今回の取材に協力してもらったフマキラー株式会社(広島県廿日市市)は、害虫を研究し、殺虫剤などを開発している。

害虫にとっては天敵と思われるフマキラーだが、実は毎年「虫供養」を行っているという。「殺虫」と「虫供養」…その相反する行動にどのような想いがあるのだろう。

フマキラー株式会社 開発研究部・佐々木智基 室長:
弊社では毎年11月に虫供養を行います。一年で最も多く殺虫剤で虫を駆除する夏が過ぎたら、「ごめんなさい」という意味も含めて、虫の魂が安らかに逝ってもらうための供養をしております

ゴキブリに申し訳なく思う必要などない!という意見が聞こえてきそうだが、佐々木さんはゴキブリの生態について、こう話を続ける。

フマキラー株式会社 開発研究部・佐々木智基 室長:
ゴキブリは自然界の中で言いますと、基本的には分解する生物です。分解者である彼らがいなくなると、いろいろなものが分解できなくなって、生態系が正常に回らなくなるということも考えられます

ゴキブリにも役割がある。そこで、一番のゴキブリ対策を佐々木さんに聞いた。「ゴキブリの棲みにくい清潔な環境を作る」…こうした心がけこそ、一番の対策なのだ。

(テレビ新広島)