新型コロナウイルスの第7波が夏休みシーズンを直撃。暮らしを支える交通網にも影響が及んでいる。

バス停には長い列 そのワケは…

東京・渋谷駅前にあるバス停に張り出されていたのは、このお知らせ。

竹俣紅アナウンサー:
渋谷駅前のバス停です。貼り紙がありますね。「運休のお知らせ」と書いてあります

小田急バスは、渋谷駅発 成城学園前駅西口行の18便など、一部の路線で大幅な運休を余儀なくされていた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、運行に必要な乗務員を確保することができなくなっているためだ。

この記事の画像(6枚)

来るはずのバスが運休ということで、バス停には多くの人が並んでいる。

バス停に並ぶ人:
渋谷にはいつもバスで来ますのでね。運休は考えたこともないけど困りますね

バス停に並ぶ人:
外出する時は結構使うので、急に本数が少なくなるっていうのはやっぱり困りますね

小田急バスによると、感染するか濃厚接触者となった乗務員らは全体で32人。これを受け、7月19日から一部路線で減便するなどして対応に当たっている。

東京都では24日、日曜日としては過去最多となる2万8112人の感染を確認。全国では日曜日としては初めて17万人を超えた。

FNNがこの週末に行った世論調査では、第7波に不安を感じると答えた人は73%に上った。

その不安からか、この夏、帰省や旅行をするという人は30.3%にとどまり、帰省も旅行もしないという人は68.8%、約7割の人が帰省も旅行もしないという。

抗原検査キットが品切れ、発熱外来に行列も

東京・中野区にある薬局。この薬局では、2週間ほど前から抗原検査キットを求める人が増え始め、この10日間ほど品切れ状態が続いていた。

本町薬局 小山功男薬剤師:
今日入ってくる予定なんですけどね。今回はメーカーが違うんですけど、20個ぐらい来るようになっています

抗原検査をめぐっては、先週、政府が全国の発熱外来に無料配布することを決めた。

静岡・伊豆の国市にある、抗原検査キットの工場では…。

記者リポート:
こちらの抗原検査キットの中に入っているテストプレートを、1分間で40個作る機械がフル稼働しています

この工場では、7月からすべてのラインを稼働させ、24時間体制で抗原検査キットを製造している。

タウンズ 野中雅貴代表取締役社長:
夜間操業の開始によって、2倍以上の生産が可能になりました

東京・八王子市にある清智会記念病院は連日、発熱患者の対応に追われている。この日も、朝から予約が30名ほど入っていて、既に行列になっていた。

病院スタッフ:
熱がいくつですか?36度くらいですね

この病院の場合、発熱外来の受け入れ枠は1日当たり60人。しかし、先週から100人以上の問い合わせが殺到している。

清智会記念病院 横山智仁理事長:
医療の堤防が決壊してしまっているっていうのが、今の状態。救急だとか通常の入院にも影響を及ぼしている

状況の悪化をどう食い止めるのか、各分野でぎりぎりの対応が続いている。

(「イット!」 7月25日放送)

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(6枚)