コンベアを利用した「連続殺虫方式の次世代機」の開発を進めている。今はどのような状況で企業に販売するのはいつ頃を予定しているのか? 柴田科学の担当者に話を聞いた。
「2026年の販売開始を目指しています」
――開発中のコンベアを利用した「連続殺虫方式の次世代機」。これはどういう装置?
テスト運用している「アニサキス感電殺虫装置」は、人手で魚を入れ替える「バッチ式」で、処理能力に課題がありました。
現在、開発している次世代機は、コンベアに魚を載せると自動的に処理装置に供給され、処理を行うことができる装置です。テスト運用している装置の10倍以上の生産性の向上を目指しています。

――今、どういう状況?
現在は、魚を自動で搬送する方法と、電撃を効率良く当てる方法を検討しているのですが、以下の点に苦労しています。
・空気中から水中へ安定して搬送させること
・魚の切り身から出るカスや油分などを連続的に清掃すること
・水には高電圧がかかるため、計器類などが故障しないように工夫すること
――次世代機を企業に販売するのはいつ頃になりそう?
実証試験を2025年に行い、2026年には水産加工会社への販売開始を目指しています。
「『生』に価値を見出す、日本の食文化の灯を絶やさないためにも、アニサキスの問題を必ず解決する」と話していた、ジャパンシーフーズの井上社長。アニサキス殺虫装置の次世代機の販売開始予定は4年後の2026年とまだ先の話だが、アニサキスの心配をせず、アジやサバの刺身が食べられるようになる日が来ることを期待したい。