日米韓3カ国の約5年ぶりとなる首脳会談が、29日、スペインの首都マドリードで始まった。
NATO=北大西洋条約機構の首脳会議に出席するため、スペインを訪問中の岸田首相は、バイデン米大統領、尹錫悦韓国大統領との会談に臨んだ。3カ国首脳の会談は、2019年9月以来、約5年ぶり。
核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮への対応をめぐり、資金源を遮断する具体的な方策などを協議する。北朝鮮問題が主要議題となる一方、覇権主義的な動きを進める中国を念頭に、アメリカ主導で3カ国の連携を模索する狙いがある。
これに先立つ28日、岸田首相と韓国の尹大統領は、スペイン国王主催の晩餐会で短時間、会話を交わした。韓国側は、尹大統領が岸田首相に対し、「日韓間の懸案を早く解決して未来指向的に進む考えを持っている」と伝えたとする一方、日本側は、岸田首相が「非常に厳しい日韓関係を健全な関係に戻すために尽力いただきたい」と述べたと発表した。
訪問中、日韓による正式な首脳会談は見送られる見通し。
岸田首相は29日、日本の首相として初めて、NATO首脳会議に出席する予定。