阪神タイガースで本塁打王3回、打点王1回など数々のタイトルを獲得した掛布雅之(かけふ・まさゆき)さんに、球団拡張構想について聞いた。(聞き手・野球解説者 池田親興)

「巨人ありき」の時代ではなくなった

掛布雅之氏;

僕、個人的には、まずプロ野球というのはファンの方に喜んでもらう野球を提供する義務があると思うので、今の12球団のまま、むしろ反対に減らした方がいいとも考えている。
減らしてレベルを上げた方がファンは喜ぶのでは?、と。

セ・リーグの場合は、一時期 巨人を中心にまわり、パ・リーグがその巨人との戦いを望んで交流戦が生まれた。ある意味『巨人ありき』みたいなことだった。
巨人戦で収益を上げていたが、今はそういう時代ではなくなってきている。
そうであるならば、僕は10球団くらいにして、お金の配分も均等にして、選手がもっと潤うようなことになってもいいと思う。

球団拡張には反対だという掛布さん。今は各球団の足元を固める時期だと語る。

「横」ではなく「縦」に伸ばす

掛布雅之氏;
自分が阪神の2軍監督の時、フロントに「ソフトバンクや巨人のように阪神にも3軍を作ることはないのか?」と聞いたことがある。
阪神のフロントの答えは「3軍を抱えるうえでのインフラ整備や経費を考えた場合、年間でかなりの金額がかかる。そのなかで、1軍で活躍する野手が育つ確率はすごく低い」というものだった。それが球団の判断だった。
投手であればチャンスがあるかと思うが、投手・野手を含めた3軍を作るということはリスクがある。

池田;
掛布さんの考え方としては、球団数を増やすという「横」の考え方ではなく、「縦」を伸ばすという考え?

掛布雅之氏;
そう。阪神というチームの傘下に違うチームがあってもいい。
独立リーグを付けて育成リーグを作るなど、1・2軍の下に独立リーグで3軍を作ればいいと思う。

(テレビ西日本)