各地の学校で水泳の授業が本格的に始まるこの時期、注意したいのが「プール熱」と呼ばれる感染症。子どもは特に注意が必要だという。その症状や感染防止対策について、小児科医に聞いた。

感染する場所はプールに限らない

青山こどもクリニック 金谷誠久副院長:
発熱、のどが痛い、朝起きたら目が充血して目やにが多い…。こういったことから疑うことになる。

青山こどもクリニック 金谷誠久副院長
青山こどもクリニック 金谷誠久副院長
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「プール熱」は咽頭結膜熱という感染症で、プールの水などを介して感染することがあるため、このように呼ばれる。

年間を通して感染者はいるが、これからプールの授業などが始まる夏場にかけて特に子どもたちの間で流行する。岡山県内でもすでに患者が出始めている。

青山こどもクリニック 金谷誠久副院長:
新型コロナの影響でみんなマスクや手洗いをしているので、流行の様相も変わってくるとは思うが、患者さんがちらほら出始めた。これから増えてくるのではないかと思う。

また、プール熱とは呼ばれるものの、感染する場所はプールに限らない。家庭内でも感染防止対策が必要だという。

青山こどもクリニック 金谷誠久副院長:
飛沫感染と接触感染でうつる。飛沫・接触が起こり得るところなら、どこでも感染が起こる。タオルで拭いたものを他の子が借りてもうつる。しゃべって唾が飛び、その中に含まれるものからもうつる。子どもがたくさん集まるところでは広がりやすい疾患。

この感染症の原因となるアデノウイルスの特徴として、新型コロナウイルスなどと違ってアルコール消毒が効きづらいため、特に念入りな手洗いやうがいなど、基本的な感染症対策が重要と指摘する。

青山こどもクリニック 金谷誠久副院長:
くしゃみ、鼻水、咳などがある場合はマスクをして、人にうつさないようにする。外から帰ったらうがい、手洗いを石けんを使ってきっちりとする。できれば手を拭くタオルやハンカチを個人持ちにして、家族の中でも分けた方がいい。

症状は1週間程度で回復するということだが、感染力が強いため十分な注意が必要だ。

(岡山放送)

岡山放送
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