気温も上昇し、まもなく夏がやってくる。今年は3年ぶりに水泳の授業を再開する学校が多い中、子供たちの水着が足りないという事態が起きている。

3年ぶりプール再開も水着が品薄

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青空の下、気持ちよさそうに泳ぐ子供たち。新型コロナの影響で中止していた水泳の授業だが、今年は多くの学校で再開する動きとなっている。

横浜市の平沼小学校でも、おととい3年ぶりのプール開きとなった。6年生の担任の山崎啓介主幹教諭は「いまの6年生は最後が3年生の時に学習しただけなので、みんな戸惑いと喜びという感じです」という。

店では「息子の水着が買えない」

しかし、3年ぶりのプール再開で困った事態が起きていた。制服や指定の水着などを扱う東京・練馬区の店を訪れていた男性客は、小学3年生の双子の水着を買いに来た。しかし、お目当ての商品がなかなか見つからない。

男性客:「他のお店は取り扱いない?」

店員:「うちで出しているお店、他にもあるんですけど、そこも品切れになってしまっていて…」

男性客は言う。

「小学校になってから準備した水着は結局一回も着ないままサイズがちっちゃくなっちゃって、娘の方は買えたんですけどもと、息子の方のラッシュガード(上に羽織る水着)が足りなくて買えませんでしたね」

3年分の購入・買い替えで品薄

なぜ今は水着などが品薄となっているのだろうか。店内に積まれていたのは、空になった箱の山。

店の主人の檜山隆史さんは言う。

「正規の体育が中断されていたわけですからね。3年間積み重なったやつが今ポンと来てるわけで、メーカーさんの方も在庫があるところはあるんだけどないところは全くないみたいな」

3年ぶりのプール授業ということで、今年は小学1・2・3年生は初めて水着を買うことに。そして4年生以上も水着のサイズが変わってしまっているため、多くの子どもたちが買い替えを迫られているという。

大手スポーツ用品店でも品薄に

こうした水着不足は、大手スポーツ用品店でも起きていた。スポーツデポぐりーんうぉーく多摩店の杉山仁一さんは言う。

「少し品薄になっておりますね。6月に入ってから動き出しましたので、今在庫はちょっと薄くなっております。本来でしたら、この上部の段もこのような形になりますので、3段がいっぱいになるような形になりますね」

今月上旬にかけて入荷の問い合わせが多く、本来は3段ぎっしりと並んでいるという水着が、今は2段に、それも隙間がある状態だ。小4の水着を買いに来た女性客は困惑する。

「明日水泳の授業と言われて、着せたらパツパツだったんで、指定が厳しいわけではないので、そういうのはなんとなく黒と紺であれば大丈夫かなと」

今年は家庭用の水着も認める学校も

こちらのスポーツデポでは水着不足に対応するため、自社ブランドの商品を多く取り揃えるようにしているという。

また、この異例の事態に対応するため、一部の学校ではスクール水着だけではなく、今年は家庭用の水着の着用も認めているという。

(イット!6月16日放送分より)