私がお伝えしたいのは「最後まで詰めきれなかった野党第一党の苦悩」です。
立憲民主党の泉代表らは国会最終日のきのう、あいさつ周りに訪れた岸田総理に対して、「文通費」改革や吉川赳議員の問題について言い寄りました。しかし、岸田総理にかわされ、またしても見せ場を作れなかった形です。ポイントはこちら「岸田政権とどう対決?野党第一党の戦略は」注目です。
【注目ポイント・記者解説】
国会最終日に総理大臣らは与野党各党の国会内の部屋を訪れ、各党幹部に閉会の挨拶を行うのが恒例行事となっているのですが、この「あいさつ周り」で、立憲民主党の泉代表が岸田総理に詰め寄る場面がありました。
国会内の立憲民主党の部屋に入った岸田総理が「またどうぞよろしくお願いします」と挨拶した所、泉代表が「総理、文通費は?今国会中にやる話でしたよね。責任持ってもらわないと」と、使い道の公開などで合意に至らず、改革が生煮えで終わった「文通費」=現在の「調査研究広報滞在費」について詰め寄ります。
これに対して、岸田総理は「与野党でしっかりと引き続き…」と応じますが、泉代表がさらに「議運で約束してますよね。誠に遺憾です」と抗議しました。
さらに、馬淵国会対策委員長も「吉川さんの辞職は総理の責任の範囲でしっかりと言っていただかないと」と、18歳に飲酒をさせたと報じられ自民党を離党した吉川議員の問題について詰め寄りますが、岸田総理は「はい、説明責はしっかりと果たさなければと思います」と応じるに留めました。
立憲民主党は泉代表に代わってから、「対決型」から「提案型」にシフトチェンジしましたが、国会最終盤になって細田議長を巡る疑惑や吉川議員の問題などが噴出し、国会閉会日に「対決」姿勢を改めて強調する形となりました。
野党第一党として、参院選にどのような戦略で臨むのか注目されます。
(フジテレビ政治部・阿部博行)