大阪市北区の飲食店で、オーナーの稲田真優子さんが殺害された事件から1年が経つ。「真実を知りたい」と、父親が胸の内を明かした。
親孝行の娘がなぜ…法廷で被告に伝えたいこと
父・稲田峰雄さん：
命日やね、1年になるもんね。1年が長かったのか短かったのか、訳が分からない
6月11日、真優子さんの遺影を見つめる稲田峰雄さん（71）。2021年、25歳だった娘の真優子さんを突然失った。
真優子さんは誰にでも優しく、休みの日には色々な場所に連れ出してくれる親孝行の娘だった。
2021年6月14日、大阪市北区のカラオケパブ「ごまちゃん」で、店のオーナーだった真優子さんは、何者かに殺害された状態で発見された。死亡したのは発見の3日前、6月11日とみられている。
殺人の罪で起訴されたのは、店の常連客だった宮本浩志被告（57）。起訴後も事件への関与について否認していたが、押収した服や靴から真優子さんのDNAが検出されたということだ。
事件の後、真優子さんの友人から1枚のDVDが届いた。撮影されたのは2017年6月11日。DVDには、友人と旅行を楽しむ真優子さんの姿が収められていた。
母・由美子さん：
4年後にこんな事件があるとは、誰も想像してない
父・峰雄さん：
一番つらかったのは真優子やと思うね。今でもそう思う。俺も負けていられないから。ため息とか、一切つかんことにしようと思った。自分自身が変わらんとあかんなと思うから。前を向いていかなあかんしね。真優子もそう思ってるんちゃうかなと思ったりするからね
峰雄さんたちは少しずつ、真優子さんの死と向き合い始めている。
事件から1年が経ったが、裁判の予定は決まっていない。関西テレビは勾留中の宮本被告に接見を申し入れたが、断られた。
父・峰雄さん：
法廷で宮本被告に会ったら、「俺はよく知ってるけど、あんたは知らんやろ」って。「俺は写真ずっと見てるんやから」って。そういうあれをね、一回言うてみたいなって
峰雄さんの元には、真優子さんのお店で撮られた写真がたくさんある。その中には、他の客と共に笑う宮本被告の姿も。1年間、何度も何度も見返した。
（Q.宮本被告に思うことは）
父・峰雄さん：
とりあえず素直にしゃべってほしい。それだけ
残された家族は「真実を明らかにしたい」と、それだけを望んでいる。
（関西テレビ「報道ランナー」2022年6月14日放送）
