島根県東部のソウルフード「カツライス」とは!?
ご飯の上に揚げたてのトンカツを載せ、デミグラスソースをたっぷりとかけて…出来上がったのは「カツライス」!
この記事の画像(11枚)実はこのカツライス、古くから島根県東部で親しまれ、全国的にも珍しいという。
今では約40店舗でカツライスが食べられる。
松江カツライス研究会・河合賢治代表:
(カツライスが)この地域の独自の文化である、食文化であるということは、調べていくうちでほぼ間違いない
こう話すのは、松江のカツライスを研究している松江カツライス研究会の代表・河合賢治さん。
河合さんはもともと大阪市出身。
松江でカツライスの存在を初めて知り、そのおいしさに惹かれた。
約10年間、島根県東部のさまざまな店のカツライスを食べ歩き、ウェブサイト上に「松江カツライス研究会」のサイトも開設している。
松江カツライス研究会・河合賢治代表:
素晴らしいですね。デミソースとカツとご飯のハーモニーが一体となって皿の上にのっている、この素晴らしさですよね
はじまりは昭和初期…松江の老舗洋食店
河合さんの調査によると、松江にカツライスが持ち込まれたのは、昭和初期の「西洋軒」がはじまりだという。
その西洋軒は昭和7年創業の松江の老舗洋食店。
創業当時から、カツライスがメニューにあったことがわかっている。
西洋軒 3代目・林武志さん:
大事にカツライスを守り続けてきて良かったなということと、そんな歴史があるものなら、これからも何としてもおいしいカツライスを提供し続けなければいけないという使命感を感じます
カツライスは、全国展開のフランチャイズ店にはない地域独自の食文化。
地域のレストランや食堂でしか味わうことができない。
それぞれの店がカツライスを守っていた。
“ご当地の味”として広がりを見せるカツライス
そんな中、2018年にオープンした松江市内の洋食店「カメノ食堂」。
新しくカツライスを始めた。
2019年の水郷祭限定で販売したところ好評だったため、年末からレギュラーメニューに。
カメノ食堂・亀谷優子さん:
おいしいとすごく言ってもらえる。やって良かったと思っています
今はテイクアウトのみの販売だが、伝統のカツライスは、新しいお店にも広がりを見せている。
松江カツライス研究会・河合賢治代表:
全国的に見てもかなり古い歴史を持っている。皆さんに知っていただいて、独自の文化として、今後もちゃんと継承していくことができればなと思っています
今は新型コロナの影響で休業する店も多い中、河合さんは自身が管理する松江カツライス研究会のウェブサイトで、カツライスがテイクアウトできる店を紹介し応援している。
デミグラスソースたっぷりの島根県東部のソウルフード「カツライス」。
貴重な地元の食文化をあらためて感じてみては?
(山陰中央テレビ)