世界3大映画祭のひとつ、カンヌ国際映画祭が5月17日、フランス南部のカンヌで開幕した。開会式にはウクライナのゼレンスキー大統領がオンラインで出席し、ロシアによる軍事侵攻に反対の声を上げるよう映画界に訴えた。
ゼレンスキー大統領はスピーチで、「今の映画はサイレントではない(沈黙していない)ということを証明するために、新しいチャップリンが必要だ」と述べた。チャップリンは、映画「独裁者」で、ナチス・ドイツのヒトラーを風刺し、反戦を訴えたことでも知られる。また、「憎しみは消え去ることによって終わるだろう。独裁者は敗れると確信している」と訴えた。
第75回カンヌ国際映画祭の授賞式は28日に行われる。最高賞のパルムドールを競うコンペティション部門には、是枝裕和監督の「ベイビー・ブローカー」がノミネートされていて、2018年の「万引き家族」に続き、2度目のパルムドール受賞となるか注目が集まる。