ジャンクフードのような味わいを楽しみながら体に優しいのが自慢。

全て野菜など植物由来

ふわとろの半熟卵に、芳醇な香りのデミグラスソース。
このオムライスは、卵をはじめとする動物性の原料を一切使わないプラントベースフードだが、"ある思い"が込められていた。

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応援購入サービス「Makuake」のサイトで先行販売が始まった「絶品ふわとろオムライス」。チキンライスからソースに至るまで、全て野菜など植物由来の原料だけでつくられたプラントベースフードだ。

オムライスの要となる"卵"にはニンジンと白インゲン豆を原料に独自開発した「Ever Egg(エバーエッグ)」を使用し"ふわとろ"な食感を実現した。

プラントベースフードを初めて食べた女性:
ふわふわしているし、しっかりたまごの味もする。
(ニンジンや白インゲン豆などの味はした?)
全然感じなかった。全然わからなかった。野菜嫌いの子どもたちにも代用できるしすごく食べやすいかなって。

この"卵を使わないオムライス"を「カゴメ」と共に手がけたのはプラントベースフードを専門とするブランド「2foods」。

「まるでバターチキンカレー」や 「スパイシーまぜそば」など、ジャンクフードのような味わいが特徴のプラントベースフードを商品化してきた。

TWO・東義和CEO:
プラントベースそのものはすごくヘルシーで、限られた人だけが食べるものにしてしまうのはすごくもったいない。日常的にあるようなジャンクフードの要素をプラントベースフードに入れることによって、そういう(プラントベースフードという)感覚もなく食べるみたいな状態になってくると本格的に普及するというふうになるのかな。

2030年には世界で18兆円規模になるとも予想されているプラントベースフード市場。
今後の展望については…

TWO・東義和CEO:
ジャンクフードのようにやみつきになる健康食があったらすごいなと単純に思う。
それが、やみつきになって、食べれば食べるほど健康になるってそんないいことはないなと。2foodsはそういう世界をつくっていきます。

投資マネー集まり競争激化

三田友梨佳キャスター:
エコノミストの崔真淑さんに聞きます。罪悪感を感じることなく、食べたいものを食べたいだけという食生活も夢じゃなくなるかもしれませんね。

エコノミスト・崔真淑さん:
そうですね。先ほどのオムライスも好きなだけ食べられたらどれだけ幸せなんだろうと見ていました。
このプラントベースフードに関して、イギリスの経済雑誌The Economistが非常に興味深い試算をしています。

もしも世界中の人が植物性食品しか食べないと、今の農地の4分の1で足りるそうです。
食肉の生産のためには莫大な穀物や水が必要になるため、持続可能な社会作りのためにもプラントベースフードが必要とされています。

三田キャスター:
いまプラントベースフードの市場は急成長しているようですね。

崔真淑さん:
新興国が経済成長するとともに、世界の食肉消費量は2030年までに14%増加すると試算されています。
欧米を中心に、もう安くて美味しいお肉が食べられなくなってしまうのではないかという危機感が出てきて、その危機感からこうしたプラントベースフードに対しての市場が非常に注目されて投資マネーも集まっていますが、競争も激化しています。

三田キャスター:
確かに今植物由来の材料で作られたメニューが増えていますが、その分競争も激しいのですね。

崔真淑さん:
プラントベース市場の筆頭格といえば、マクドナルドなどに植物由来の代替肉を供給しているビヨンドミートという会社があります。
2019年に上場した時は非常に注目されましたが、この間大手の食品メーカーが参入してきたことによって、価格も美味しさもとにかく競争が増し、結果的にビヨンドミートの株価は6分の1にまで低下してしまいました。

そんな中で、VTRにあったような「ヘルシージャンクフード」は、プラントベース市場でも新しい枠組みになるのではと期待しています。

今後、すべての食品を植物由来のものに切り替えるのは難しいと思うので、バランス良く取り入れることで持続可能な社会作りに貢献してくれると思います。

三田キャスター:
アレルギーなど様々な理由で動物性のものを食べられない人に寄り添ってくれる商品がたくさん生まれたらと思います。

(「Live News α」4月6日放送分)