Z世代の考え方や行動について興味深い調査結果が3月24日に公開された。

首都圏で分譲マンションを手掛ける、FJネクストホールディングスが公開した調査結果「Z世代 ひとり暮らしの生活事情」で、一人暮らしのZ世代(1990年代半ばから 2010年代に⽣まれた若者)の約3割がテレビを見ていないことが分かったのだ。

調査は、2月17日~20日に首都圏で一人暮らしをしている18歳~26歳の男女400人を対象にインターネットで実施したもの。

その中で「テレビ番組とネット配信動画、どちらを見ることが多いですか?」という質問をしたところ、「ネット配信しか見ない」という回答は全体で21.8%。

これに「両方とも見ない」の8.3%を合わせると30.1%となり、約3割が全くテレビを見ていないことが明らかになったのだ。

テレビ番組とネット配信動画、どちらを見ることが多いですか?(提供:FJネクストホールディングス)
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なお、この質問に対する回答で最も多かったのは、「ネット配信動画中心だが、テレビ番組も少し見る(24.5%)」で、次は「ネット配信動画しか見ない(21.8%)」。合わせて46.3%と、半数近くが“ネット配信動画中心”であることが分かっている。

また、「新聞や書籍などの出版物を読むときは、紙(印刷物)、電子版のどちらが多いですか?」の質問に、約4人に3人(74.0%)が新聞を「読まない」と回答していた。

新聞や書籍などの出版物を読むときは、紙(印刷物)、電子版のどちらが多いですか?(提供:FJネクストホールディングス)

約6割が「自己啓発」をしている

この調査で、一人暮らしのZ世代の約6割が「自己啓発」をしていることも明らかになった。

自己啓発をしている時間は、週に「1時間程度」が最も多く25.0%。これに「3時間程度」(15.0%)、「5時間」(11.3%)が続いた。

自身の将来、あるいは仕事のために、資格取得や語学習得などの自己啓発を週に平均して何時間されていますか?(提供:FJネクストホールディングス)

その他、「自宅での夕食は『自炊する』『調理済のものを買う』『デリバリーを取る』のどれが多いですか?」という質問に対しては、4人に3人(75.0%)が「自炊」と回答。

「調理済のものを買う」は17.3%と2割以下、コロナ禍で利用が広まった「デリバリーを取る」も、ごく少数で3.0%だった。

自宅での夕食は「自炊する」、「調理済のものを買う」、「デリバリーを取る」のどれが多いですか?(提供:FJネクストホールディングス)

今回の調査では、一人暮らしのZ世代の約3割が「テレビを見ていない」ことが示されたが、 この理由としてはどのようなことが考えられるのか? そして、約6割が「自己啓発」をしている、この理由は何なのか?

FJネクストホールディングスの担当者に、それぞれの理由を聞いた。

Z世代でより一層「テレビ離れ」

――このような調査を行った理由は?

当社が首都圏を中心に資産運用型マンションを供給している、マンションのディベロッパー(開発事業者)のため、実際にお住まいになる単身者の方の生活事情やトレンドを調査・発表することを目的に、広報活動の一環として実施いたしました。

その中で、これからの時代を切り拓く世代として、昨今、注目されている「Z世代」に焦点を当てたというのが大きな理由です。


――Z世代が対象の調査を行ったのは、今回が初めて?

単身者を対象にした調査アンケートは定期的に実施しておりますが、Z世代を対象にした調査は初めてです。


――他の世代でも、同様の調査は行っている?

首都圏の単身者を対象としたアンケートを年に数回実施しておりますが、調査内容は異なります。

(画像はイメージ)

――一人暮らしのZ世代の約3割が「テレビを見ていない」。 この理由としてはどのようなことが考えられる?

正確な理由は分かりかねますが、もう何年も前から「テレビ離れ」ということが言われておりましたので、この世代において、一層、それが進んでいるということではないでしょうか。

また、この世代は、IT環境の中で育ってきた「デジタルネイティブ」です。
数年前と比較しても、動画配信サービスやコンテンツが多く普及しておりますので、これらへのアクセスが日常的であることが要因として考えられます。

また、テレビ局が番組の同時配信や見逃し配信など、近年、ネット配信に力を入れていることも、ネット視聴を推し進めている要因かもしれません。


――約4⼈に3⼈が新聞を「読まない」と回答。この結果はどのように受け止めればいい?

新聞以外の情報収集ツールが普及しており、デジタルネイティブ世代にとって、ネットメディアの方が情報に触れやすいことが、この結果にあらわれているのだと思います。

ネットは簡単にニュースを見ることができるのに比べ、いちいち新聞紙を広げて文字を追うのが面倒ということもあるのかもしれません。
また、一人暮らしでは、宅配で新聞を取る人が少ないということもあるかと思われます。

今回の調査で分かった3つのこと

――約6割が「⾃⼰啓発をしている」。この理由としてはどのようなことが考えられる?

近年では自然災害が頻発し、「地球温暖化」の問題もあるなど、不安定な社会情勢で育ってきており、また、老後2000万円問題や社会保障不安なども相まって、将来がなかなか見通せないということが、背景にあるのではないでしょうか。

そのため、将来を切り拓くため、何らかの力を身につけておきたいというあらわれかもしれません。あわせて、ネットや動画による学習ツールなど、学習のチャネルが増えたのも一因ともいえそうです。


――自宅での夕食については4⼈に3⼈が「自炊」と回答。自炊が主流となっている理由として考えられることは?

不景気の時代に育ってきている分、無駄な贅沢をせず節約を心がけるというのが、この世代の特徴ではないでしょうか。

経済的な理由が「自炊」につながっていると思いますが、コロナ禍での巣ごもり生活で、時間の余裕ができ自炊が身についたということもあるかもしれません。

その他にも、以前よりレシピ検索や便利調理グッズの普及で、「自炊」が身近になったということも、背景にあるのではないでしょうか。

(画像はイメージ)

――今回の調査結果の全体をみて、Z世代の考え方や行動の特徴について、どのように捉えている?

Z世代について今回の調査から分かることは、以下の3点かと思います。

・「デジタルネイティブ」なので、ネットやSNSなどで情報を収集したり、コミュニケーションを図ったりすることが得意
・不安定な時代に育っており、無駄な出費はしない「節約志向」が身についている
・将来への不安があり、何かを身につけようという意識が高い


これからの時代を切り拓く世代として、 その考え⽅や⾏動が注⽬されている「Z世代」。今回の調査結果で示されたことは、今後、流行や市場の動向に反映されていくかもしれない。引き続き、注目していきたい。

記事 4310 プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。