3月31日に東京都で確認された、新型コロナウイルスの新規感染者は8226人。5日ぶりに前の週の同じ曜日を下回ったが、「まん延防止等重点措置」が明けて以降、高止まりの傾向が続いている。

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新年度を目前に高まる、”第7波”への危機感。30日には、厚生労働省の専門家会合が行われた。

厚生労働省 アドバイザリーボード 脇田隆字座長:
リバウンドの兆候が見え始めている可能性はあるというふうに考えます

29日までの1週間の新規感染者数は、前の週と比べて37都道府県で増加した。全国の感染者数も前週比で1.04倍と、2月上旬以来、約1カ月ぶりに増加に転じた。

感染の主流は、従来のオミクロン株よりも感染力が強いとされる「BA.2」=ステルスオミクロンに。国立感染症研究所の推計では、今週中にもステルスオミクロンの割合が6割に達するとしている。

厚生労働省 アドバイザリーボード 脇田隆字座長:
これから、お花見、謝恩会、歓送迎会などの時期を迎えておりますので…

“まん延防止”解除で夜の街はにぎわい

重点措置が解除されて10日。年度末を迎えた、夜の東京・新橋の焼肉店は、家族連れや職場の懇親会などでにぎわっていた。

職場の懇親会で来店した人:
社内の懇親会なんですけど、「まん延防止」中はやってなかったので(措置が)明けてやっとやれたという感じ

店側も客数が増えたと実感していた。

焼肉ホルモンだるま 新橋店 木下彩菜店長:
スーツの“THE・新橋”みたいな方がいらっしゃってるなと。去年の「まん延防止」中と今を比べるなら、4~5倍は結構変わったんじゃないかなと思ってます

「まん延防止」が明け、活気を取り戻した夜の街。

送別会帰りの人:
withコロナでコロナと一緒に進んでいきます。コロナと肩を組んでいこうかなくらいの

一方で街を見渡すと、ノーマスクで“外飲み”をする人も少なくない。感染者が増えていることに不安がないのかを聞くと、「全くないですね」「慣れたという感じ」という声もあった。

死亡例も…子どもの感染に不安が広がる

感染のリバウンドが懸念される中、東京では3月20日、10歳未満の男の子が、自宅で意識不明となり、救急搬送されたが死亡。その後の検査で、新型コロナウイルスに感染していたことが明らかになった。

検査では、血液の疾患があったことも分かったが、生前には基礎疾患があるとは知らなかったという。

3月31日の都心は5月並みの陽気となった。外出が増える時期を迎え、子どもの感染に不安が広がる。川崎市の多摩ファミリークリニックでは、4歳の男の子がPCR検査を受けていた。発熱外来を受診する4割が子どもだという。クリニックの院長はこう話した。

多摩ファミリークリニック 大橋博樹院長:
10歳未満のお子さんですかね。じわじわと今増えてきてるというのを実感してます。第7波が来る懸念というのは、私はあると思います

5歳から11歳を対象としたワクチン接種について、このクリニックでは30人ほどの予約枠が20分ほどで埋まるという。

一方でオミクロン株での、子どもの死亡例については…。

多摩ファミリークリニック 大橋博樹院長:
お子さんで重症化する方は、今のところ、オミクロンでは極めて少ないので

オミクロン株での子どもの死亡例は、世界的にも報告が少ないため、過度に恐れないよう注意を促した。

(「イット!」3月31日放送より)