ロシアの夜のニュース番組に突如乱入

3月14日夜、ロシアの国営テレビでキャスターがニュースを生放送で読み上げる最中、突如現れた女性。「NO WAR」と書かれた紙を持ち、叫んでいます。

生放送で反戦を訴えた女性
戦争をやめて!戦争をやめてください!

SNSより
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放送事故とも言えるハプニング。ロシアの国営放送で何が起きたのでしょうか?

実はこの女性は、国営テレビのスタッフ。ニュース番組に乱入する前に自らの主張を動画で撮影もしていました。

生放送で反戦を訴えたとみられる女性の動画
ウクライナで起きていることは犯罪で、ロシアは侵略国です。この侵攻の責任は、たった一人、ウラジーミル・プーチン氏にあります。私たちは聡明で誇り高いロシア人です。この狂気を止めるのは私たちにかかっています。一緒に抗議しましょう。恐れないで、全員を牢屋に入れることはできません

乱入した女性は、警察署に連行されたということです。

プーチン大統領は軍に関するフェイクニュースの拡散に対し、最長で禁固15年を科す法案に署名しています。

今回の生放送への乱入について、ロシア政治に詳しい筑波大学の中村逸郎教授が、めざまし8で解説しました。

ロシア政治に詳しい筑波大学 中村逸郎教授
ロシア政治に詳しい筑波大学 中村逸郎教授

筑波大学 中村逸郎教授
びっくりしました。女性が持っている紙には「プロパガンダを信じるな」と書かれています。夜9時からの全国ネットのニュース。ここに女性が出てきて反戦のプラカードを掲げるということは、もはやロシア保安局の中、メディアの中にも反プーチンが出てきているということ。プーチン政権がコントロールできない状況にきていることの一つの象徴ではないかということですね

筑波大学 中村逸郎教授
このニュース番組はロシア全土、農村部の人も見て「何か変だな」と感じ取った人が実は多く出てきてるのではないか。逆にこうした女性がこれを見せるということは、当局も取り締まれないほどロシア国内に反戦活動が広がっていることの象徴だと思います

(めざまし8 3月15日放送より)

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