ロシア軍による侵攻に対徹底抗戦を続けるウクライナ。
橋下徹氏が現状を踏まえ、“停戦へ導くポイント”を解説しました。

「NATOが政治的妥結をすれば戦争が終わるのであれば…」

橋下徹氏:
ウクライナ国民の皆さんは命をかけて守ろうということで、僕らが外部でコメントするようなことではないと思うのですが…ゼレンスキー大統領に是非やってもらいたいことがあります。NATOがどういう対応に出ようとも、ウクライナというものをロシアは植民地化し、ウクライナ国民の命を奪い、そのウクライナ国民の愛する家族の命をどんどん奪っていく、というのであれば、これはもうウクライナ国民は、徹底して抗戦するしか道はないと思います。
しかし、(ロシアが)「もしNATOが一定の譲歩をするのであれば、ウクライナのこの戦争は止めるんだ」と、「植民地化なんかはしないんだ」というような話であれば、事情が変わってきてですね。
もちろんロシアが一番悪いんですけれども、これはゼレンスキー大統領は、NATO側に関与して、収めてくれというような話になってくると思うんです。まず、ロシアとウクライナの代表団が話し合いますけど、そこをしっかり確認していただきたいですね。
僕らも含めて外部の人間が、プーチン大統領の意図が分からないとか、どの専門家も皆そのように言っているわけですから、本当にNATO関係なくウクライナが植民地化されるのであれば、徹底抗戦しかないけれども。
NATOが一定の政治的妥結をすればこの戦争終わるのであれば、次はNATOが全面的に出る番だと思いますよ

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「NATOの役割」が重要になってくると指摘。
さらに、橋下氏は停戦になるべく早く導くためのポイントを、“戦闘員”についても触れながら言及します。

戦闘員・非戦闘員の区分けの必要性

橋下徹氏:
国として絶対に譲れない部分というのはあるんですよね。我々も太平洋戦争に負けたときにも、ここは譲れないというところで連合国の方と話をしたわけで、この絶対譲れないという部分は譲れません。
ただ、繰り返しになりますけども、この政治的紛争というのは、やはり政治的な妥結で解決するしかないんですよ。これはウクライナの譲歩というよりも、NATO側の方が一定の譲歩が必要になってくる。
それと同時に、僕はゼレンスキー大統領はいま戦争指導者として、命をかけてやっているので、外部から僕が言うことなのか分からないけれども…やはり僕が納得できないのは、国を守るのは戦闘員ですよ。自ら国を守りたいという戦闘員が国を守るべきであって、18歳から60歳までの一般市民、戦闘員でない者を国外退去認めないというのは、僕は少し違うと思います。
国を守りたい者がしっかり守る、でもやはり、逃げたい人も逃げる自由というのも守るのが西側諸国の価値観だとも思います。
ただ、いまウクライナそうはいっていられないかもしれないけれど、戦闘員・非戦闘員というものを区分けしないと、本当にこれ虐殺に繋がってしまうので、ここは政治指導者として、なんとかそこは指揮命令やってもらいたいですね

橋下徹氏:
僕は西側諸国だけが一方的に譲歩する必要はない、プーチン大統領にも譲歩を迫るべきだと。だけれども、やはり政治的に妥結が必要なわけであって、この時にNATOが出てこないというのは、ある意味僕は卑怯だと思います。
だから、西側諸国の国民はプーチン大統領に対して批判をするのはもちろんそうなのですが、今度は我々の西側諸国の方の政治指導者の方にも、ちゃんとロシアと話をして妥結をしろということを言っていくべきであると思います

(「めざまし8」2月28日放送)