スーパーなどで野菜を選ぶ際、色や形がいつもと違うと避けてしまってはいないだろうか。しかし、もしかしたらそれが“おいしい証”だったりするかもしれない。
“八百屋歴10年”だという青髪のテツさん(@tetsublogorg)が、キャベツの画像とともに「八百屋からのお願い」と題し、以下のようにTwitterでお願いをしたのだ。
【八百屋からのお願い】
この時期のキャベツは
紫を避けないでください!
紫を避けないでください!
紫を避けないでください!
紫色は寒さに当たった証。 キャベツは寒さに当たると中がよく詰まり甘くなります。
なので紫のモノがあれば心の中でガッツポーズをしてカゴに入れましょう。
陳列されたキャベツを見た時に、葉が紫色になっているものを見かけたこともあるだろう。「変色しているとよくない」などと思って避けていた人もいるかもしれないが、実は間違い。キャベツの紫色は、よく詰まって甘い“おいしい証”だというのだ。

この知識を知らなかった人も多かったようで、投稿には「めちゃ避けてましたァァァ!ありがとうございます」「勉強になりました」などのコメントが寄せられ、14万2000のいいねが付くほどの話題となっている(2月28日時点)。
消費者の先入観をときたい思いで投稿
では、なぜ寒さに当たるとキャベツは紫色になり、おいしくなるのだろうか? また、紫色の部分は食べても問題ないのだろうか?
青髪のテツさんに教えてもらった。
ーーなぜ寒さに当たるとキャベツは紫色になるの?
キャベツやブロッコリーは寒さに当たるとアントシアニン(紫色の成分)が表面に出てくるからです。
ーーでは、寒さに当たったキャベツが甘くなる理由は?
白菜などもそうですが、寒い環境ではキャベツが自分自身を凍らせないために糖を作り出すからです。仕入先にもよるかもしれませんが、とくに1〜2月ごろに出回るキャベツは紫がかっているものが多いと思います。

ーー紫色の部分は食べても大丈夫?
ブルーベリーなどに含まれるアントシアニンが表面に現れているだけなので食べても問題ありません。
ーーちなみに“キャベツの紫色”の話題を投稿した理由は?
販売していると緑のモノから売れていって、紫色がどうしても残るんです。消費者の先入観をときたいと思い投稿しました。
重ければ良いキャベツとは限らない!
なお青髪のテツさんはこの投稿のリプライで、さらにキャベツの豆知識をいくつか紹介している。
例えば、キャベツはカットされた後でも光合成を続けるそうで、切りたては葉の色が黄色く、時間が経つと緑色に変色していくという。そこでカットキャベツを選ぶ際は、切り口が黄色いものを選ぶことをオススメしていた。

また、キャベツの部位の中で一番栄養があるのは“芯”。芯は葉よりも甘味が強く、青臭いのが特徴で、加熱することで甘味が強くなり、青臭さもなくなるという。カレーや炒めもの、スライスしてスープに入れるなどして食べるとおいしいとのことだ。
さらには、キャベツの最適な保存方法や見分け方などもあるとのこと。こちらの点も聞いてみた。
ーーおいしいキャベツの見分け方を教えて。
普通のキャベツの場合は中が詰まっているずっしりと重いもので濃い緑色のもの。紫がかっているものもOKです。春キャベツの場合は柔らかさが長所でサラダなど生食によく使われます。なので、育ちすぎて硬いものより軽く柔らかいものがおすすめです。
また、「裏側の五本の筋が均等のものがおいしいよ」と農家さんに教わりましたが、これは畑で順調に育った証とのことです。

ーー適切な保存方法はある?
冷蔵保存の場合は成長を止めてあげることで長持ちします。芯の先に成長点があるので芯に数本の爪楊枝を深く刺すか、包丁で芯をくり抜くといいです。また、食べやすい大きさにカットすることで冷凍保存も可能です。
ーーオススメの食べ方は?
この時期は春キャベツがおいしい時期、みずみずしく柔らかいので生食に向きます。ぜひサラダで食べてみてください。

青髪のテツさんはキャベツの他にもさまざまな野菜の豆知識を、Twitterやブログで紹介している。気になる人はのぞいてみるのはどうだろうか? 実は避けてしまっていたかもしれない野菜の“おいしい証”を知ることができるかもしれない。
【八百屋からのお願い】
— 青髪のテツ|野菜のプロ (@tetsublogorg) February 22, 2022
この時期のキャベツは
紫を避けないでください!
紫を避けないでください!
紫を避けないでください!
紫色は寒さに当たった証。
キャベツは寒さに当たると中がよく詰まり甘くなります。
なので紫のモノがあれば心の中でガッツポーズをしてカゴに入れましょう。 pic.twitter.com/cpbYj2P4jz