「バスクチーズケーキ」ブーム火付け役が…山あいに地元期待のカフェ 豊かな自然と食材の魅力発信【長野発】
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「バスクチーズケーキ」ブーム火付け役が…山あいに地元期待のカフェ 豊かな自然と食材の魅力発信【長野発】

長野市の山あいにオープンした注目のカフェ。手がけたのは、バスクチーズケーキで有名な人気菓子店などを展開する都内の企業。信州の豊かな自然と食材を全国に発信する場として、期待が寄せられている。

眺望抜群のカフェ…東京のメゾンビーが初出店

カフェ「ロンディネッラ」(長野市篠ノ井有旅)
この記事の画像(27枚)

市街地から山道を登った先にある長野市篠ノ井の有旅地区。1月21日、その高台にカフェ「ロンディネッラ」がオープンした。

店からの眺望

アナウンサー:
まず目を奪われるのは、こちらの眺望。長野市や千曲市を一望できます。きょうは雪景色が広がっていて、信州の冬の美しさを感じることができます

店を開いたのは、東京・白金に洋菓子店やレストランなど5店舗を構える「メゾンビー」。東京以外に出店するのはこれが初めてだ。大雪にも関わらず待ちかねた客が詰めかけていた。

訪れた客:
すごくいい、癒やされます。ちょっと家にこもっていたので

訪れた客:
おいしいです。夏にはテラスでコーヒーを飲みたい

メゾンビー代表・戸谷尚弘シェフパティシエ

シェフパティシエで会社の代表を務める戸谷尚弘さん。日本に初めてバスクチーズケーキを紹介したブームの火付け役だ。

戸谷さんが作るのは、スペイン・バスク地方の小さなバルで出会ったチーズケーキ。2年がかりで店主を口説き、製法を教わった。

店で提供するのは、そのチーズケーキに天龍村・中井侍産のお茶を取り入れた限定メニュー。トロトロの生地の中に黒豆や生チョコを入れ、上にサクサクのクランブルをのせたらオーブンに入れる。

メゾンビー代表・戸谷尚弘シェフパティシエ:
いろんなお菓子を修行中に食べ歩いたが、強烈に印象に残った。焼きっぱなしのチーズケーキなんですが、チーズの味わいがしっかりありながら最後まで飽きずに食べられる

外はカリッと香ばしく、中はまろやかなケーキが出来上がった。

中井侍銘茶のバスクチーズケーキ

アナウンサー:
とってもなめらか。口いっぱいにチーズの濃厚な風味が広がりました。ただ重たすぎず、ペロッと食べられちゃいます

出店のきっかけは小林仁さんのリンゴとの出会い

都内で人気店を営む戸谷さんが長野市の山あいに出店したのは、縁を大切にしたからだ。

小林農園・小林仁さん:
日当たりが良く、一日中 日が当たる。リンゴ作りに適した場所だと思っています

標高約620メートルにあるリンゴ畑。小林さんの農園は日当たりと水はけのいい急斜面にあり、糖度の高いリンゴが実る。

小林農園の「サンふじ」

栽培するのは、虫よけの袋をかけず日の光をたっぷり浴びせる「サンふじ」。最高品質のものは「崖りんご」の名で全国のファンに発送されている。

戸谷さんは7年前、都内で店を開く際に小林さんのリンゴと出会った。収穫も手伝うなど交流を続ける中、おいしさをより多くの人に伝えたいと考えるようになった。

小林仁さんと戸谷尚弘さん(右)

メゾンビー代表・戸谷尚弘シェフパティシエ:
(小林さんの)食材に対する向き合い方、姿勢はものを作る人間として尊敬している

農園には後継者がおらず、カフェの開業は小林さんのリンゴを未来につなげることにもなる。

小林農園・小林仁さん:
(カフェ開業は)夢にも思わない話。「ここにつくって本当にうまくいくの?」って。(将来的には)農園も引き継いでもらえるということで決めた

メゾンビー代表・戸谷尚弘シェフパティシエ:
来るたびに「素敵な景色だな」と思っていて、多くの人に愛されているものを残したいですし

小林さんのリンゴを使って…

メゾンビー代表・戸谷尚弘シェフパティシエ:
(通常の)レシピから3割くらい砂糖を引いて仕込みます。“リンゴを使ってお菓子を作る”というより、“リンゴの良さを引き立たせるため手を加える”

戸谷さんの手によって、リンゴはさまざまな菓子に生まれ変わる。

アナウンサー:
上のパイ生地の部分はサクサク、下のクッキー生地はザクザクとした食感が楽しめて、中に入っているリンゴは程よく甘くて、リンゴ本来のうま味を堪能できます

地域に寄り添って…地元作家が器を制作、雇用にも貢献

地元向けのお披露目会(1月15日)

1月15日、オープンを前に地元向けのお披露目会があった。

地元で陶芸教室を開く丸山正行さんだ。有旅には4つの窯があり、店は「地元にちなんだ器を」と、それぞれの作家に制作を依頼した。
丸山さんが作ったのは、5種類のコーヒーカップとソーサーだ。

丸山さんが制作したコーヒーカップとソーサー

カップとソーサーを制作・丸山正行さん:
(店から)細かい注文を受けながら作らせてもらいました。丸みつけると「きれいな模様が出るんですよ」と言われて、実際に見て、あーこうなんだと(納得)

何度も試作を重ね、完成したカフェオレ用のカップ。丸みは寒い冬、両手で包むように持って温まるよう計算されている。

店の入り口に置かれた傘立ても兼ねたオブジェは、娘・奈留美さんの作品だ。

2人は、土蔵があった場所に店が少しずつ出来上がっていく様子を見守ってきた。地域に寄り添う店に期待を寄せている。

オブジェを制作・丸山奈留美さん(右)

オブジェを制作・丸山奈留美さん:
(果物が)木に実った様子まですべて見て、それがお菓子になって、作っている人の思いがケーキやコーヒーに入っていて…おいしいね

店は地元の果物で作るケーキや焼き菓子のほか、イタリア直輸入の食材を使ったカフェメニューを提供。高台の眺めと共に味わってもらう。

1階はコロナ禍で需要が伸びるインターネット通販に対応するため、菓子の製造拠点にした。地元の食材を使ったケーキや焼き菓子を全国に発送する予定だ。従業員も募集し、地域の雇用にも貢献する。

「ツバメの巣のように居心地よく」

小林農園・小林仁さん:
多くの人が訪れてくれる店になってほしい。そうなれば、農園も若い人が担い手となって頑張ってくれるんじゃないか

メゾンビー代表・戸谷尚弘シェフパティシエ

店名の「ロンディネッラ」は、イタリア語で「ツバメの巣」。小林さんの家の軒先では、毎年夏になるとツバメが巣を作り、ヒナを育てている。戸谷さんはそれを覚えていた。

メゾンビー代表・戸谷尚弘シェフパティシエ:
(店が)ツバメの巣のように居心地よく、皆さんに集ってもらえる場所にしたい。ここから長野の魅力も(広く)巣立っていけたら

カフェの営業は、平日は朝9時から、週末と祝日は朝8時から。四季折々の眺めと信州の恵みを楽しめる、憩いの場になりそうだ。

(長野放送)

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