“ジェネレーションギャップ”という言葉が代表するように、古今東西を問わず世代間の溝はあるもの。

こうした中、陸上自衛隊の精鋭・第一空挺団には、年齢の垣根を越えた独自の教育制度があった。

総合訓練・去年12月
この記事の画像(7枚)

国防の最前線 第一空挺団

空挺団は、陸上自衛隊のパラシュート部隊で、輸送機から空中降下しいち早く現場へと向かう。
特に、昨今政府が重視する南西諸島防衛の切り札として考えられ、自然災害時には人命救助にあたるなど今活躍の幅が広がっている。

1月13日、陸上自衛隊による新年恒例「降下訓練始め」が千葉・習志野演習場にて行われた。
空挺団が、1年間の降下安全を祈願するため、毎年1月に実施する行事で、この訓練では冒頭、空挺団所属の最年長・最年少の隊員が共に降下する。

「降下訓練始め」・1月13日

翌日に定年…「最年長と最年少」が続けて降下訓練

部隊を代表して選ばれたのは、翌14日に定年を迎え退官する最年長・亀崎智裕 二等陸佐(56)。一緒に飛ぶのは、去年、自衛隊に入隊したばかりの、最年少・藤巻歩夢 二等陸士(19)。

「最年長と最年少」親子くらいの年齢差の2人が、最初で最後の共同訓練に臨む。退官する亀崎二佐は、訓練を通じて、これまでの経験や思いを後輩に伝える。

 左:藤巻二士 右:亀崎二佐

当日は強風の影響もあり、一時は訓練実施が危ぶまれるも、安全点検の上、訓練は開始。
風が吹く中、輸送機が飛び、亀崎二佐、藤巻二士の順に降下。2人は無事着地し、命がけの訓練をこなした。
 

降下する亀崎二佐

「最年長と最年少」その意義とは

訓練を終えた藤巻二等陸士:
先輩の背中を追いかけるように、必死に飛んだ。背中を見て自分も頑張ろうと思った。


亀崎二佐が先に飛び背中を追いかける形で飛んだ藤巻二士。地上での装備装着から空挺降下まで引退する先輩のもとで指導を受けた。

亀崎二等陸佐:
基本教育では教わらないこと、経験値や色々な知識を私は持っている。それをこういう形の場でしっかりと伝えてあげることができる
空挺、陸上自衛隊だけでなく、会社または組織としてしっかり動けるように考えてあげるのが先輩。

引退するベテラン隊員と入隊したばかりの新人隊員。

今回の訓練では、年齢の垣根を越えた空挺団独自の教育制度が見られた。部隊の最年長と最年少が組む空挺団の教育制度は、今後日本社会でも、世代間の溝を埋めるヒントになるかもしれない。

(フジテレビ報道局・ニュース制作部 東田直樹)

東田直樹
東田直樹

1996年東京出身。2020年青山学院大学卒業後、フジテレビ入社。報道局ニュース制作部所属。

記事 1