音や声が聞き取りにくい、難聴の学生の就職活動を支援しようと、岡山大学病院の医師が新たな取り組みを始めた。
学生の工夫と社会の理解で、社会進出を後押しする。

1歳6カ月で難聴が判明 大学病院に秘書として就職決まる

竹内舞海さん:
サポートしてもらえることで、私も働きやすいなと感じているし、とても助かっている

兵庫県の大学に通う竹内舞海さん
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兵庫県の大学に通う、竹内舞海さん(22)。
2022年春に大学を卒業し、岡山大学病院に秘書として就職する。

岡山市北区にある岡山大学病院

早く仕事に慣れたいと、大学を卒業するまで週2回、アルバイトで勤務している。

岡山大学病院 耳鼻咽喉科 片岡祐子医師:
ちょうど産休で秘書が抜けるということになって、それで竹内さんに来てもらえたらいいなと思って

1歳6カ月の時に難聴がわかった竹内舞海さん(左) 岡山大学病院・耳鼻咽喉科の片岡祐子医師

1歳6カ月の時、難聴であることがわかったという竹内さんは、岡山大学病院の医師・片岡祐子さんの診察を受けていた。
右は全く聞こえず、左に残るわずかな聴力で、聞こえを助ける機器を活用し、会話を聞きとる。

岡山大学病院 耳鼻咽喉科 片岡祐子医師:
どうすれば良かった?

竹内舞海さん:
ゆっくり話してほしいと伝えようと思います

先輩職員​:
耳鼻科の医局です

電話から問い合わせしてきた人:
来月の1月いっぱいまで提出したいので、ご確認いただけますでしょうか

先輩職員​:
わかりました

竹内舞海さん:
8月って聞こえた…

先輩職員​:
たぶん1月

電話のスピーカー機能を使って、2人で内容を確認する方法は、先輩秘書が考えてくれた。

自分でできる工夫と配慮を…難聴の後輩たちの就活後押し

晴れて就職が決まった竹内さんだが、就職活動は挫折の連続だった。

竹内舞海さん:
初対面の相手の声を聞き取りにくいし、「もう一度お願いします」と頼んでも、もしかしたら仕事に影響があるかもしれないという部分もあり、あまり言えなかった

竹内さんのように、難聴の学生たちが就職活動につまずく姿を、片岡さんは何度も目の当たりにしてきた。

岡山大学病院 耳鼻咽喉科 片岡祐子医師:
自分でできる工夫と、必要な配慮をちゃんと周りにも伝えられる調整・指導をしないといけない

片岡さんは、1月からインターネットを利用したアンケート調査を始めることにした。
聴覚障害がある人が、どんな工夫をして就職活動を乗り越えたのかをまとめ、障害のある学生の就職活動に役立てようというものだ。

岡山大学病院 耳鼻咽喉科 片岡祐子医師:
活躍できる人を増やして、社会に貢献してもらえる社会構造を作っていくのは重要なこと

片岡さんの新たな取り組みは、いずれ冊子にまとめられる予定で、難聴の後輩たちの就職活動を後押しする。

竹内舞海さん:
自分でできることなら、全部やりたいと思っているので、それが今の目標です

まもなく社会に羽ばたく竹内さん。

その経験は、これから社会進出を目指す後輩たちの未来をつなげていく。

(岡山放送)

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