12月7日、厳しい冬が到来する「大雪(たいせつ)」を迎えた。新しい年の準備をはじめる「正月事始め」はこの時季からということで、正月準備に忙しい人たちを探しに行ってみた。
水温高くこの時季も伊勢湾に…秋に旬を迎えたタイがお値打ち
名古屋駅近くの柳橋中央市場は、名古屋の台所として業務用の卸売をメインにしているが、一般の人も購入できるとあって、この時季は一番の賑わいをみせる。

三河湾や伊勢湾の魚介類を中心に扱う鮮魚店・カネヒロ水産。福を呼ぶ「フグ」や、めでたい「伊勢エビ」など、正月食材の相場を聞いた。
カネヒロ水産の担当者:
北海道の水温が高くて、2021年は漁獲量が少ない

暖かい日が続いた影響で、冬に旬を迎える魚の漁獲量が全体的に減っていることに加え、輸送コストの上昇もあって価格が高騰しているそうだ。一方、この暖かさで例年よりお買い得な魚があるとのこと。
カネヒロ水産の担当者:
サワラとかタイも、まだ伊勢湾にたくさんいる。こんな年は初めて。この時季でもタイはたくさん。今、おいしくて安いですよ

この年末年始は、お正月の縁起物のタイがお買い得でオススメだ。
年の瀬は“初しぼり”の出荷で大忙し 江戸時代から続く老舗蔵元

名古屋市北区にある、江戸時代から続く「金虎(きんとら)酒造」。名古屋市内に5カ所しかない蔵元の1つだ。

金虎酒造 水野善文さん:
今めちゃくちゃ忙しい。毎年12月に絞ったばかりの「初しぼり」を出しまして。出荷準備が…
ちょうど新酒の出荷前ということで、包装やラベル張りで大忙し。その新酒が、フレッシュで優しい口当たりの「初しぼり」(720mL 1100円)だ。

金虎酒造 水野善文さん:
ふだん日本酒を飲まない人でも、「初しぼり」だけは飲むという方も多くいらっしゃいます
干支にちなみ…正月に向けて完成間近の「虎のお酒」

また、2022年の干支「寅」にあわせて新商品の虎のお酒を作っていた。酒蔵の名を冠した「純米大吟醸 金虎」(720mL 5500円)は、これまでで最高の品質の大吟醸だ。しかし…。

金虎酒造 水野善文さん:
ただ、まだお酒の中身がなくって。空っぽで…
肝心な中身の完成はまだとのこと。今まさに醸造中という製造現場を見せてもらうことに。
杜氏・木村伸一さん:
純米大吟醸はこのタンクに。今もう出来上がってきて、あとは調整をかけている状態

完成間近のお酒を試飲させていただくと、見た目がトロっとした割にフルーティーな香りが…。
金虎酒造 水野善文さん:
まだ米の味がしっかり出ていないので、ここから10日間でうま味をのせて

虎の字がつく酒蔵が、寅年に向け作る特別なお酒「金虎」。間もなく完成だ。
(東海テレビ)